【道交法】黄色の線を超えて自転車を追い越すと違反になるの?

最近車を運転していると、ロードレースタイプの自転車ををよく見かけます。自転車目線で見れば車は危ない存在かもしれませんが、自動車目線で見ると、邪魔に感じることは否めません。しかしながら自転車は車道通行が原則。決して悪いことをしているわけではありません。

前に教習をしている際、教習生の方にこんなことを聞かれました。

「前の自転車を追い越したいんですけど、黄色の線をはみ出て追い越せますか?」

第一段階の学科試験の勉強をしっかり行っている方にとっては簡単な話で、教本にもちゃんと書いてありますし、当たり前の話。しかし免許を取得して時間が経つとこういう当たり前の話も忘れてしまいがちです。というわけで今回は、「追い越し」をテーマに考えてみます。

追い越しを禁止する場所

追い越しと追い抜きの違い

追い越しについてお話しする場合、まず理解しなければならないのは、追い越しと追い抜きの違いです。よく似た言葉ですが、行う行為には少し違いがあります。

追い越し 車両が、他の車両に追いついた場合、進路を変えてその追いついた車両等の側方を通過し、その車両等の前方に出ること

追い抜き 車両が、他の車両に追いついた場合、進路を変えないでその追いついた車両等の側方を通過し、その車両等の前方に出ること

わかりやすくいうと、どちらも車両等を抜かして前方に出ることは変わりませんが、その前提として進路変更してるかしてないかによって追い越しと追い抜きに分けられます。

では、問題の「黄色の線をはみ出して、自転車を追い越せるか」という質問についてですが、まず前提として黄色の線をはみ出ていることから、進路を変えていることがわかるので、これは、「追い越し」であることに間違いありません。では、そのはみ出ている状態で自転車を追い越していくことができるかについて、道路交通法で確認しました。

追い越しを禁止する場所

「道路交通法第30条 追い越しを禁止する場所」の冒頭にその答えが書いてありました。

この本文を解説すると、
A 車両は道路標識など(黄色の線や追い越し禁止の道路標識など)により追い越しが禁止されているところは、追い越しも追い抜きも禁止である。
B その他(道路の曲がり角附近、上り坂の頂上附近、勾配の急な下り坂、トンネル。
C 優先道路を除く交差点と踏切、横断歩道などの手前30メートル以内の場所。
D 軽車両を追い越す場合を除く。

とあるので、その質問(黄色の線をはみ出して自転車を追い越せる?)の答えは、たとえ追い越し禁止場所(黄色の線など)であったとしても「自転車を追い越すことはできる。」ということになります。

黄色の線をはみ出て原付を追い越せる?

自転車の名のつく乗り物は軽車両以外にもありますね。そう「原動付自転車(原付)」です。自動車の法定速度が60km/hに対し原付の法定速度は30km/h、もちろん30km/hを超える速度を出せる道路であれば、自動車と原付の流れは合いません。そうなれば、当然自動車は原付を追い越すことになりますが、、、

では「原付を追い越すために黄色の線をはみ出すことができるでしょうか?」

先ほどの道交法30条「追い越しを禁止する場所」の中に原付を追い越して良いという例外は一切記載がないので、

答えは、「できない。」

ということになりますね。とうことは、もしそのように黄色の車線がある道路で原付に追いついた場合でも黄色の線をはみ出して追い越すことはできないので、追い越せずに我慢するしかありません。

二重追い越しの禁止

では追い越しについて、その他こんな問題を考えてみましょう。

例題

原付を追い越している途中のハーレーダビッドソン(大型自動二輪)を追い越した。◯か✖️か

わかりやすく絵にするとこんな感じ、

先頭を走る原付を追い越そうとしている大型二輪車を追い越すことができるかという問題です。

答え

答えは◯です。

解説

追い越しに関する法令は、先ほど解説しました道交法30条「追い越しを禁止する場所」の他に道交法第29条「追い越しを禁止する場合」というのも存在します。

この条文に、先ほどの問題を当てはめてみると、

後車とは  自車のことです。
前者とは  ハーレーダビッドソンのこと

では、前車であるハーレーダビッドソンが自動車を追い越そうとしてますか?

原付は車両ではありますが、自動車ではありません。

だからこの条文には当てはまらないので、自車は原付を追い越そうとしているハーレーダビッドソンを追い越すことができるということになります。

※ただし、原付とハーレーの位置関係が逆転した場合(「ハーレーを追い越そうとしている原付を追い越した。」という問題だった場合)は、「前車(原付)が自動車(ハーレー)を追い越そうとしてる」に当てはまってしまうので、追い越しできなくなりますのでご注意ください。

まとめ

今回は、追い越しというテーマについて考えてみました。
追い越しをしたからって目的地にものすごく早く到着するわけではありませんので、追い越しという行為についてそんなにお勧めするものではありませんが、前車が自転車だったり原付だったりした場合は、ずっとそのペースでついていくわけにも行きませんので、追い越しすることになります。

自転車を追い越すのに黄色い線を踏んでいいの?原付は?
意外と聞かれると答えられない方も多い疑問が道路にはいっぱいあります。
実は違反ではないと思っていたことが違反だったり、また違反だと思っていたことが違反ではなかったり。

車は、時に凶器にもなる乗り物です。何かあった時には、知らなかったでは済まされません。

知ってるようで知らない道交法。今後もお知らせできればと思っています。では、

 

【高齢者講習】予約が取れない問題について

70歳以上の方が運転免許を更新するには、更新の前に高齢者講習を受講しなければなりません。しかし、講習を受けようにも受けられない、受けられないから運転免許が更新できず、止むを得ず失効してしまう方も急増していると聞きます。なんで講習を受けられないのか?

それは、(地域にもよりますが)高齢者講習の予約がトップアイドルのコンサートチケット並みに取れないプレミアムチケットだからです。

この記事では、そんな「高齢者講習の予約が取れない問題」について、考えてみました。

高齢者講習の予約が取れない原因についての考察

高齢者の運転免許有効期限

70歳以上の方の運転免許の有効期限は、たとえゴールドであっても5年間ではありません。

<年齢別運転免許有効期限>
・70歳未満の優良運転者または一般運転者   →   5年(違反者は3年)
・70歳の優良運転者または一般運転者     →   4年(違反者は3年)
・71歳以上の運転者(違反の有無問わず)   →   3年

71歳以上の方は違反の有無に関わらず3年しか有効期限がありませんので、高齢者講習に該当する年齢の大半が有効期限3年となるので、若年層に比べて、運転免許更新のサイクルが早いことになります。よって10年間単位でみると一人当たりの更新回数は最低3回は更新をしなければならなくなりますので、他の年代に比べると更新する方の割合も増えることになります。しかし、有効期限については、平成29年の法改正前から法律は変わっておらず、現在の予約が取れないという問題に対しては、主たる原因ではないと考えます。

教習所の受け入れが間に合わない

教習所の本来の業務が回らない

次に講習の予約が取れない原因として考えられるのは、教習所の受け入れの問題です。

本来教習所の業務は、新しく免許を取得する方のための機関であり、高齢者講習に対して、そこまで前向きな対応をしていない教習所がほとんどです。世の中で騒がれている人手不足は、教習所業界も大きく影響を受けており、はっきり言って指導員が足りていません。教習所間で資格を持っている指導員の取り合いが行われることもしばしば…。

高齢者講習に力を入れすぎるあまり、本来の業務である教習が回らなくなっては本末転倒。新規で免許を取得される方にとっては、迷惑だという理由で高齢者講習に対し後ろ向きな教習所が多いのです。

高齢者講習が民間業者も参入できるようにならない限り、また高齢者講習自体の法律の仕組みが変わらない限り、この状態は続くことでしょう。

法改正によって担当者を増やさなければならなくなった

また詳細は省略しますが、平成29年の法改正により、高齢者講習は2時間講習と3時間講習に区分され、また内容なども一部変わりました。その結果、担当者も増員しなければならない時間もあり、そう言った背景からも積極的に時間を作れなくなりました。

教習所の講習室が足りない

そして、根本的に講習を行うための部屋を確保できない教習所も多く、当然ロビーやフロント前で行うことはできませんから、物理的に予約が取れないのです。

 

高齢者講習はいつまでに受講しなければならないのか

高齢者講習はいつから受けられるのか

(高齢者講習の案内)ハガキはいつ届く?

講習の予約が取れないということですが、高齢者講習は、一体いつどのタイミングで受講しなければならないのか。

まず、講習受講の案内が届くのは、運転免許有効期限満了の6ヶ月〜7ヶ月前です。これだけ予約が飽和状態だと知っていれば、その時点で予約することです。そうすれば、まず講習が受けられなかったことによる失効はないでしょう。

基本的に予約が取れないと騒いでいるのは、この時点で予約しなかった方だと思います。

しかしながら、予約の仕組みは、都道府県ごと、また教習所ごとにも異なり、ハガキが届いた時点で日程や受講する教習所が決まっているという良心的な県もあると聞きます。また教習所によっては、5ヶ月待ちの所もあるようなので、とにかくハガキが届いたらすぐに教習所に電話(地域によってはネット予約ができる)することをお勧めします。

講習はいつから受けられるの?

高齢者講習受講が可能になるのは、運転免許有効期限満了の6ヶ月前からです。わかりやすくいうと更新時の誕生日の5ヶ月前からということになります。また、75歳以上の方は認知機能検査を受けなければ、講習を受講できませんが、認知機能検査を受検可能なのも講習と同じく有効期限満了の6ヶ月前からになります。

ですから、ハガキがきてすぐ予約というのは決して早すぎるわけではないのです。

高齢者講習受講期限

受講期限

いつまでに受講しなければならないか、ですが、それはもちろん運転免許の有効期限までということになります。

海外出張や入院いてた場合は?

運転免許更新時に入院していたり、海外出張などに行っていたり、とにかく物理的に更新が不可能である状態だった場合は、最寄りの運転免許センターに問い合わせてみると良いでしょう。証明できれば更新が認められることもありますが、70歳以上の方で高齢者講習が免除されることはないので、その場合も高齢者講習を受講したのち、更新手続きを行ってください。

免許が失効したらどうする

万が一運転免許を失効させてしまった場合は、当然運転出来なくなります。

しかし、この場合も諦めないでください。もちろん失効期間中の運転はできませんが、失効後半年以内なら免許を復活させることが出来ます。半年を過ぎると「仮免許」しか返ってきませんので、70歳以上の方が(癖だらけの運転で)運転免許試験に合格するのはかなり難しく、6ヶ月を過ぎると言うことは事実上の失効となります。

近年は、高齢者講習の予約が出来ず更新に間に合わなかったことで運転免許を失効させてしまう方がかなり多くいらっしゃいます。とにかく予約が取れなかった場合も、失効後半年以内に高齢者講習を受講し、更新手続きに間に合わせることが大切です。

ということで、高齢者講習の受講期間は、

「運転免許の有効期限満了の6ヶ月前」 から 「運転免許満了の6ヶ月後(失効後の期間は運転できません)」 までということになりますので、丸々約1年間の猶予がありますから、「予約が取れない」などと言うことは言い訳に過ぎないのです。

※失効した免許を返納することは出来ませんのでご注意ください。

それでも高齢者講習または認知機能検査の
予約が取れない場合の解決策

では、予約が取れないとお困りの場合の解決策をお伝えしたいところですが、残念ながらありません。

とにかく関係機関に相談することが大切です。
運転免許センター、ハガキに記載されている相談窓口があれば、そこに電話して相談しましょう。

また教習所によってはキャンセル待ちもできる所もあるようですから、とにかくあらゆる関係機関窓口に相談しましょう。約1年間も猶予があるのにギリギリにしてしまったのは自分自身であると反省し、とにかく電話です。

残念ながら県をまたがって受講することは出来ません。しかし教習所はそれぞれの都道府県にたくさん存在しますから、遠くであってもとにかく電話して相談です。

まとめ

残念ながら、現在の仕組み自体が変わらない限り、しばらくはこの状態が続くことは目に見えてます。また団塊の世代の方が75歳を迎える頃、この問題は、さらに拡大することでしょう。

現在全ての都道府県で同じような問題が起きているわけではなく、特に人口密集地で多く聞かれる悩みだということです。

教習所にとっても、一日中予約の電話が鳴り止まないこともあり(音声ガイドで断りのアナウンスをして、高齢者に対し門前払いのところもあるそうです。)若干ノイローゼ気味になっているところもあるようです。

とにかく、この問題に対し1日も早い対応が求められます。

高齢者の悩み解消と、また少子高齢化の日本にとって、新たに免許を取得する人口も現象している現在、教習所業界も再び盛り上がるキッカケとなるような、高齢者と教習所が互いにメリットのある法改正が実現できることを願っております。

 

【交通違反】信号のない横断歩道での歩行者妨害

あなたは車を運転しているとき、信号のない横断歩道を渡ろうとしている歩行者を発見し場合、その歩行者を譲るために停止しますか?

2018年中、日本自動車連盟(JAF)が興味深い全国調査を行いました。
テーマは「信号機のない横断歩道における一時停止率」
調査期間は2018年8月15日〜9月13日(調査期間の平日、10時から16時)

いったいどのくらいの割合で一時停止しているのか。

今回は、その調査結果を踏まえ、横断歩道について考えてみました。

道路交通法第38条「横断歩道等における歩行者等の優先」

簡単に解説すると

1、明らかに歩行者がいない場合は、そのままの速度で通過できる。
2、歩行者がいるかいないか 明らかでない場合は、すぐに止まれる速度で進行しなければならない。
3、すでに渡り始めてる、または渡ろうとしている歩行者がいる場合は一時停止し、その通行を妨げてはならない。

ちなみにこれに違反した場合、行政処分による違反点数2点が付けられ、また反則金は9,000円となります。

ということは、歩行者が渡ろうとしている場合は必ず止まらなければならず、譲らなければ違反となるわけです。また横断歩道上で歩行者を撥ねてしまえば、当然過失割合は車が100%となり、様々な責任を追うことになるでしょう。このようなリスクを考えれば止まるのが当たり前!当然JAFの調査結果では100パーセントに近い水準で一時停止しているのではないでしょうか?

【運転免許・学科問題】この問題わかる?

というわけで、JAFの調査結果を調べてみました。

2018年「信号のない横断歩道における車の一時停止率」(JAF調べ)

※調査場所等
センターラインのある片側1車線道路で、原則として、調査場所の前後5m以内に十字路及び丁字路交差点がない箇所で、道路幅員が片側2.75m~3.5m、交通量が3~8台/分(目安)とし、制限速度が40~60km/h程度の箇所
※詳細の調査場所は非公表

ということで、ほぼ同じ条件で調査を行ったことがわかります。率直に思うことは、全国平均8.6??1割も止まってない?みんな全然止まらないのね。という感じ。

因みに調査対象車両は、信号のない横断歩道を歩行者が渡ろうとしている場面で通過した11,019台で、そのうち一時停止したのは948台だったそうです。

もっともよく止まっていたのは長野県(58.6%)次いで静岡(39.1%) 意外だったのは交通事故死者数16年連続1位の愛知県が22.6%も止まっていたということ(愛知の方すみません。)。

»<参考> 2018年交通事故死者数 戦後最少更新

一番止まってないのは、栃木県(0.9%)100人に1人も止まらないんですね⤵︎

ちなみにもっとも人口の多い東京はワースト5位の2.1%

この記事の冒頭に質問した「信号のない横断歩道で歩行者が渡ろうとしている場合、あなたは歩行者を譲るために停止しますか?」は、結論として8.6%の方が「止まります。」という回答で、その他91.4%は「止まらない」という回答になるということですね。

JAFが17年6月に「ドライバーが一時停止しないと考えられる理由」についてアンケート調査したところ
「自車が停止しても対向車が停止せず危ないから」
「後続車が来ておらず自車が通り過ぎれば歩行者は渡れると思うから」
「横断歩道に歩行者がいても渡るかどうかわからないから」
という回答が上位3つを占めたといいます。非常に身勝手な意見ばかりですね。多分実際に事故に遭わないとわからないのでしょう。

2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて

先進国の中で、こんなに歩行者を譲れないのは日本くらいと言われています。

また、2017年までの5年間に全国で発生した車対歩行者の死亡事故計6,576件のうち、4,811件(73%)が歩行者が道路を横断中だったことが警察庁の調べで分かったそうです。

「世界一の安全都市」日本に向けて、まだまだドライバー一人一人の意識を変えなければなりません。

警察庁は2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックに向けて横断歩道での歩行者妨害について取り締まりを一層強化するとしていますのでご注意ください。

教習所の卒業検定では、横断歩道を渡ろうとしている歩行者を譲れなかった場合は不合格だったことを覚えているでしょうか。この記事を読んだ方は、ぜひ初心に帰って歩行者を譲るという基本的なことを実践していただきたいと思います。

 

【高齢者】臨時認知機能検査とは 臨時認知機能検査と臨時高齢者講習

昨今社会問題にもなっている高齢者運転者の運転免許更新の問題ですが、実は、知らない方も多い高齢者の運転免許に関わる問題が他にもあるんです。

それは、臨時認知機能検査(平成29年3月12日施行)という、運転免許更新とは別に受けなければならない認知機能検査のことです。その名の通り臨時的に受けなければならなくなりますが、もちろんこれも受けなければならない義務となります。

じゃ一体誰が受けなければならなくなるかというと、これには二つの条件があります。

1、75歳以上の方

2、一定の交通違反をした方

この二つに該当した方は、警察署または運転免許試験場(私の知る限り教習所では行ってません。)で行う臨時認知機能検査を受けなければならず、またその検査の結果によっては、臨時で高齢者講習を行わなければならなくなります。

この記事では、臨時認知機能検査の概要と講習の中身についてご説明いたします。

臨時人機能検査の概要

臨時認知機能検査に該当する方

臨時認知機能検査(750円)に該当するのは、先にも述べたとおり、75歳以上の方が、一定の交通位違反をした場合です。
では、一定の交通違反とは何か

一定の交通違反(18基準行為)

・信号無視
・通行禁止違反
・通行区分違反
・横断等禁止違反
・進路変更禁止違反
・しゃ断踏切立ち入り等
・交差点右左折方法違反
・指定通行区分違反
・環状交差点左折等方法違反
・優先道路通行車妨害等
・交差点線車妨害
・環状交差点通行車妨害等
・横断歩道等における横断歩行者等妨害等
・横断歩道のない交差点における横断歩行者等妨害等
・徐行場所違反
・指定場所一時不停止等
・合図不履行
・安全運転義務違反

これら「18基準行為」となります。因みにこの中にはスピード違反や駐車違反等は含まれておりません。これらの違反は認知機能が低下した場合に行われやすいとされ、わかりやすくストレートに言ってしまえば、「この交通違反は、あなたが認知症だからやってしまったんでしょ?」という疑いをかけられるということです。そして該当者は、指定場所(運転免許試験場など)に出向き、その疑いを晴らす(検査で良い点を取る。)わけです。うまく良い点を取って疑いが晴れれば良いのですが、検査の結果によっては、高齢者講習の対象となり、また結果如何では医師の診断を受け認知症と診断されれば、運転免許取り消しの対象となります。

臨時認知機能検査の結果について

検査結果はその場で手渡されますが、臨時高齢者講習に該当するかどうかまでは、その場では知らされません。臨時高齢者講習に該当した場合は、再び郵送で臨時高齢者講習を受講する旨の通知書が自宅に届き、再び指定日に試験場などで行う高齢者講習を受講しなければならなくなります。ではどのような結果になると講習に該当するのか。

まず臨時認知機能検査は、更新時に行う認知機能検査と全く同じものです。
↓↓こちらの記事でも紹介してますので是非ご確認ください。↓↓

【認知機能検査】点数の計算方法 認知症のボーダーラインは何点?

結果は3つに分類されます。

76点以上          記憶力判断力に問題がない      結果通知書の色「青」

49点以上75点以下     記憶力判断力がやや低下している   結果通知書の色「黄」

48点以下          認知症の恐れがある         結果通知書の色「赤」

ご自身の点数が「青」「黄」「赤」のどこに属しているかが重要になります。

結果が「青」だった方は、認知症の疑いなしで臨時高齢者講習には該当しません。

「黄」「赤」だった方は、以前更新時に行った認知機能検査の結果と比較されます。

前回行った結果よりも分類が下がった場合、臨時高齢者講習を行わなければならなくなります。ですから前回の結果が「青」だった場合は臨時高齢者講習確定となります。しかし前回の結果が「黄」で臨時検査でも「黄」だった場合は、この場合分類が下がってませんのでお咎めなしとなります。そして今回の結果が「赤」だった場合は大半の場合、前回の結果よりも下がっている可能性が高く、臨時高齢者講習に該当する場合が多く考えられますが、さらに医師の診断も受けなければならず、認知症と診断されれば、運転免許は、取り消される可能性がありますので、事前によくお勉強することをお勧めします。

※もし「赤」(48点以下)になってしまった場合は、次の3択です。

1、免許を諦め返納する。

2、医師の診断を受け、意地でも免許を継続する。

3、体調不良が、原因かもしれないので、結果通知書の裏に電話番号が書いてあると思うので、そこに電話し再検査を受ける。

私のオススメは、よっぽど体調不良が原因でもない限り、「赤」をもらった段階で運転免許は諦め返納すべきだと思います。何かあってからでは遅いですからね。諦めきれないのであれば、結果が変わるかもしれないので再検査です。医師への相談は諦めきれない場合の最終手段ですので、ご家族の方々によく相談をして、正しい選択をしていただければと思います。

臨時高齢者講習の概要

臨時高齢者講習は、臨時認知機能検査と同じく教習所では行っておりません。
講習時間は、2時間で料金は5,800円になります。運転免許の更新時に行う2時間の高齢者講習は2019年現在5,100円となっておりますので、臨時講習は若干の割高です。もちろん違反の反則金(違反により異なる)や臨時認知機能検査(750円)も支払っているため、これだけでも75歳以上の方にとっては、大きな痛手と言えるでしょう。

2時間講習の内容は

運転実技 60分
個別指導 30分
映像 30分

運転実技

運転実技では、

1、車両感覚(S字やクランクなど)

2、方向変換

3、信号に従った運転

4、一時停止場所での確実な停止

5、円滑な進路変更

6、カーブの安定走行

などのチェックが入れられます。
できなかった内容に対しては、できるまで反復して行います。尚、運転については、ドライブレコーダーで録画し、その後の個別指導時に確認します。運転の中身や道交法の確認、自らが行った違反について細かく指導されます。最後は、高齢ドライバーの運転特性などについての映像を確認し終了です。

まとめ

この記事では、75歳以上の方が、臨時で行わなければならない認知機能検査や臨時高齢者講習についてまとめました。
平成29年以降高齢者、特に75歳以上のドライバーに対し、かなり厳しい法律になりました。一定の違反をすれば認知症の疑いをかけられ、また金額的にも更新時の高齢者講習を含め、かなりお高く、免許を継続するためのハードルが上がってきていると感じます。これはまさに一定の年齢に達すればもう運転をやめないさいと言わんばかりの法律であります。

しかしながら20歳前後で取得する運転免許は70歳の高齢者講習を迎えるまで、約50年間、全てのドライバーが義務として受けなければならない講習は一切ありません。そういう意味で自分の運転を見つめ直し、今後の運転がどうあるべきか考える高齢者講習は、とても重要なのだと感じます。実際受講後の高齢者の方は受けて良かったと言っていただけることも多く、またその後の運転が変わったと報告を受けることもあります。

自らの免許を守るためにも、「ちゃんと止まる。」という基本的なことからもう一度見つめ直していただければと思います。

 

【高齢者講習】認知機能検査 点数の計算方法

70歳以上の方が運転免許更新前に受講しなければならない高齢者講習ですが、そのうち75歳以上の方は講習の前に認知機能検査を受けなければなりません。2017年3月12日に施行された改正道路交通法により、認知機能検査の結果によって受講する講習の内容が2時間講習、3時間講習と分けられるようになりました。

点数は100点満点で、

76点以上の方は、2時間講習(2019年1月時点で5,100円で75歳未満の方と一緒に受講可能)
75点以下の方は、3時間講習(2019年1月時点で7,950円)となります。
また75点以下の方のうち、48点以下の点数を取ってしまうと、記憶力・判断力について医師の診断を受けなければならず(受診費用も高額と聞きます)、認知症と診断された場合は、運転免許が取り消されてしまいます

このため、講習時間数や講習料金の違いはもちろんですが、今後安心して運転していくためにも、また運転に関して家族を心配させないためにも、この認知機能検査でいかに良い点数を取るかが、大変重要となります。

この記事では、認知機能検査の検査ごとの配点と計算方法について解説いたします。

認知機能検査 問題ごとの計算方法

問題1「時間の見当識」

↓↓問題の詳細はこちら↓↓
認知機能検査 問題1「時間の見当識」徹底解説

5つの質問に答える問題で質問の内容によって点数が異なります。

上表の通り、今年は何年かの質問がもっとも配点が高く、平成と昭和を間違えたり、1年でもズレてしまえば5点落とすことになります。

この問題は、すべて正解すれば15点獲得となります。

問題2「介入問題」指定された数字に斜線を入れる問題

↓↓問題の詳細はこちら↓↓
認知機能検査 問題2「介入問題」解説

問題1回答後、問題2に移行する前、16枚のイラストを記憶します。言ってみればその記憶を飛ばすためのトラップ問題です。真剣にやってはいけません。しかもこの問題は正解だとしても採点されませんので真剣にやるだけ損です。

問題3「自由再生」

問題2開始前に記憶した16枚のイラストをヒントなしですべて書き出す検査です。

1問正解ごとに2点加算されるので、16枚のイラストをヒントなしで全て思い出せれば32点(16×2点)となります。
※この場合、問題4で全て回答できたとしても加点はありません。

問題4「手がかり再生」

問題2開始前に記憶した16枚のイラストをヒントを手がかりにして再び16枚のイラストを思い出す検査です。

※問題3で思い出せなかったイラストを回答できれば、その思い出せたイラストごとに1点加点となります。

例えば問題3で16枚中10枚のイラストを思い出せた場合→(正解したイラスト10枚)×2点で20点以上が確定します。問題3で回答できなかった残りの6枚を問題4(ヒントあり)で思い出せた場合→(問題3の点数20点)+(問題4で補ったイラスト6枚×1点)=26点となります。

というわけで、問題3、4の最大合計点数は32点となります。

↓↓問題3問題4の詳細はこちら↓↓
認知機能検査「手がかり再生」(記憶力テスト)徹底解説

問題5「時計描画」

公園や学校などにある ごく一般的な時計を描く検査です。

時計の時間を示す数字に漏れがないか、またそのバランスや針の向き、長さなどが採点の対象となります。
配点は次の通りです。

それぞれの項目が、適正であると判断された場合、1点ずつ加点される為、時計描画の満点は7点となります

↓↓問題5詳細はこちら↓↓

»「時計描画」(満点時計の書き方)

問題ごとの採点まとめ

上の表をみておわかりの通り、この検査100点満点ですが、右の合計点数を全て足しても100点になりません。

実はこの数字でそれぞれの問題ごとの点数を計算し、それを係数に当てはめて最終的な点数を算出します。

総合点の算出方法

総合点は、「時間の見当識」、「手がかり再生」、「時計描画」の3つの検査の点を下の計算式に代入して算出します。

<計算式>
総合点=1.15×A+1.94×B+2.97×C

A=時間の見当識の点

B=手がかり再生の点

C=時計描画の点

なんだかよくわかりずらいので、ざっくり説明しますと

・時間の見当識の点 ×約1点

・手がかり再生の点 ×約2点

・時計描画の点   ×約3点

満点の計算は、15(15×1)点+64(32×2)点+21(7×3)点=100点となります。
一番配点が高いのは、手がかり再生ということになります。ということは、いかに16枚のイラストをしっかり覚えられるかにかかってくるということです。そして時計描画は1ポイント約3点で他の問題よりも1つのミスが大きく響く配点となってます。小さなミスでも間違いがないか2度3度見直しをして凡ミスのないように気をつけましょう。

 

3分類(76点以上で2時間講習)のボーダーライン

これまでの内容で概ね認知機能検査の点数計算方法はご理解いただけましたでしょうか?

最後に「記憶力・判断力に問題がない」とされる76点以上を確実に取るためには、どの問題で何点取らなければならないか。そのボーダーラインについてお話しします。

問題1「時間の見当識」

この問題は、今日の日付と時間を確実に答えるものです。これは絶対に落とさないようにしましょう。検査開始前に時計や手帳などを確認して、この問題の満点である15点は絶対に死守しましょう。

時間の見当識と並んで絶対に落としたくないのは
問題5「時計描画」です。

時計の絵を描く問題です。難しいと感じる方は自宅で何度も練習しましょう。

»満点時計の書き方

ということは、

「時間の見当識」が 15点
「時計描画」が7点

これが絶対条件として、残りは「手がかり再生」で何点取ればいいかということになりますが、

ズバリお答えすると20点です!!20点以上は絶対に取らなければなりません。

ということは、問題3「自由再生」で10枚の絵を思い出せれば、総合点数76点以上が確定となります。
仮に「自由再生」で6枚しか思い出せなかった場合、問題4「手がかり再生」でその他 答えられなかった8枚の正答を出す。「自由再生」7枚正答なら「手がかり再生」は6枚、「自由再生」8枚なら「手がかり再生」4枚、9枚なら2枚、という感じで10枚で76点以上はほぼ確定となります。

A「時間の見当識」15点
B「手がかり再生」20点
C「時計描画」7点

総合点=1.15×A+1.94×B+2.97×C

ですからこれで76点のボーダーラインとなります。

まとめ

今回は認知機能検査の点数計算方法にについてまとめてみました。ボーダーラインの件では76点以上という内容で書きましたが、実際は49点以上が本当のボーダーラインです。48点以下の点数を取れば、免許更新どころか、取り消しの危険が迫ってきます。

この記事を読んでいる方で、なおかつ体調などが万全であるにも関わらず、48点以下の点数になってしまった場合はもしかしたら黄色信号が灯っているのかもしれません。認知機能検査については、いくつかの記事にまとめましたので、是非ご参照いただいて、末長く優良ドライバーであり続けていただければ、嬉しく思います。

【高齢者講習】認知機能検査 問題1「時間の見当識」徹底解説

70歳以上の方が運転免許を更新する際、必ず受講しなければならない高齢者講習。さらに75歳以上の方は、高齢者講習の前に認知機能検査を受け、その結果(点数)により受講する講習の時間や内容が異なります。

認知機能検査の結果(点数)は100点満点のうち76点以上で2時間講習(5,100円)、76点未満だと3時間講習(7950円)、また49点未満だと医師の診断が必要となり認知症と診断されれば、運転免許は取り消されます。よって、認知機能検査でいかに良い点を取るかが重要ということになります。

ここでは認知機能検査 全5問のうち、一番初めの問題である「時間の見当識」について解説します。

認知機能検査問題1「時間の見当識」出題内容

まず認知機能検査開始時には、いくつかのルールが説明されます。このルールが問題1を回答する上で厄介なポイントとなります。

認知機能検査受験時のルール

1、腕時計と携帯電話は音がならないようにして、カバンかポケットにしまう。

2、質問があれば手をあげて聞くこと。

3、回答中は声を出してはいけない。

4、指示があるまで用紙はめくらない。

5、年数に関する質問は、西暦でも和暦でもどちらでも良い。

6、書き方は、漢字・カタカナ・ひらがなのうち何でも良い。

7、消せないボールペン等を使用するため訂正は二重線で行うこと。

 

このような注意点の説明を受けたのち、問題1が出題されます。

問題用紙1

上記出題内容の通り、5つの質問が出題され、わからなくても良いので空欄とならないように回答せよというもの。
説明後、回答用紙をめくり5つの質問を確認します。

 

回答用紙1

内容はものすごいシンプルで

1、今年は何年ですか?

2、今月は何月ですか?

3、今日は何日ですか?

4、今日は何曜日ですか?

5、今は何時何分ですか?

という質問に対して一つずつ回答していきます。
制限時間は、概ね3分となりますが、受検者全ての方が記入が終わった段階で、打ち切られる場合があります。
これに3分??と感じる人もいるかもしれませんが、高齢の方には手が震えてまともに字が書けない方や字を書くスピードが極端に遅い方も多く、3分でも足りない場合があります。
また、日頃からカレンダーを気にせず生活されている方や曜日に縛られず働いている方などにとっては、かなり難しい問題と言えます。認知症でなくても答えられない人もいるのでは?

本検査の目的

現在の自己及び自己がおかれている状況を検査するもので、時間の見当識は、受検者が自らおかれている時を正しく認識しているかについての検査であるということ。

認知症患者の多くは、現在「何年」「何月」「何日」「何曜日」「何時何分」なのかが、自分が何をしているのかさえわからなくなってしまう傾向があり、検査としての妥当性があると言えます。

この問題の配点については後ほど触れるが、回答に多少の誤差があっても結果に大きく影響するものではないが、全くズレた回答をすれば認知症の疑いがあると判定される恐れもあり、特に「何年」についての質問は配点が大きくなっているため、慎重に回答されることをおすすめします。

本検査の配点

「今年は何年ですか?」 5点

「今月は何月ですか?」 4点

「今日は何日ですか?」 3点

「今日は何曜日ですか?」2点

「今、何時何分ですか?」1点

合計15点となっています(実は実際の点数は15点×約1点(係数)であり、全て誤答だった場合は15点以上の減点となる。)。

上の問題から下に向かって配点が低くなっているため、特に配点が大きい「何年」について慎重にあるべきとはこういうことであります。

誤解答例

上から4問(「何年」「何月」「何日」「何曜日」)については少しでもズレていれば誤答となりますので、例えば正答が2019年だった場合間違えて2018年と回答すれば、5点失うということです。

また、5つ目の「何時何分」については、30分以上のズレで誤答となりますので、仮に9時35分が正答のところを9時05分と回答すれば30分のズレがあるため誤答となります(9時6分と回答すれば正解になる。)ので1点失います。検査中は時計を外さなければならないのでしっかり時間の確認はしておきましょう。

今まで私が見たことのある珍回答は、

「何年」の質問に対して→干支で回答した場合は誤答。圧倒的に多いのは検査前などに記入する申請用紙などは、生年月日を記入してもらっているため、「昭和」で誤答となっている場合が多いです。また2019年以降新元号となるため、西暦で記入する方が無難と言えるでしょう。
また、以前「皇紀」で記入された方もいらっしゃいました(※皇紀とは、日本の紀元を、日本書紀にしるす神武天皇即位の年(西暦紀元前六六〇年)を元年として起算したもので、例えば2019年は、皇紀2679年となる。ちなみに零戦の名前は1940年(皇紀2600年)制式採用となったいわゆるニーロクゼロゼロ年からとってゼロ戦と呼ばれた。)。運転免許本部に確認したところ皇紀の年数が合っていたため正答となったということもありましたが、余計な冒険はしないで素直に回答しましょう。

 

まとめ

基本的に間違えにくい問題1ですが、慣れない環境の中での検査なので、舞い上がってしまい間違えてしまっているケースも多いようです。検査を受ける前には気持ちを落ち着かせて、時計を外す指示がある前にもう一度今日は「何年」「何月」「何日」「何曜日」でそして今「何時何分」か、よく確認しておきましょう。

 

»問題2 介入問題 指定した数字に斜線を引く問題について解説

»認知機能検査 点数の計算方法 認知症のボーダーラインは何点?

2018年交通事故死者数、戦後最少更新

2019年1月4日に警察庁が発表した報告書によると2018年中の交通事故死者数は3,532人(事故発生から24時間以内に死亡した方)で昨年の3,694人から162人減少。3年前の2015年わずか4人ではありますが増加に転じたものの、第2次交通戦争と言われた平成4年(1992年)の11,452人以降大幅な減少傾向にあり、警察庁の保有する昭和23年(1948年)以降の統計で最少となった前年をさらに下回る結果となりました。減少傾向ではあるものの、まだまだ多くの尊い命が失われているのも事実。

この記事では、都道府県別事故実態や死者数減少の要因など、筆者の視点で様々な内容について考えてみました。

2018年都道府県別事故実態

交通事故死者数ワースト10

2018年中の交通事故死者数は前述の通り、全国で3,532人。ここで毎年注目されるのは、都道府県別交通事故死者数ワースト10であります。

1位 愛知県 189(-11)人
2位 千葉県 186(+32)人
3位 埼玉県 175(-2)人
4位 神奈川県 162(+13)人
5位 兵庫県 152(-9)人
6位 大阪府 147(-3)人
7位 東京都 143(-21)人
8位 北海道 141(-7)人
9位 福岡県 136(-3)人
10位 茨城県 122(-21)人

やはり2018年もワースト1位は愛知県で、これで16年連続1位となりました。しかしながら汚名返上に燃える愛知県もただ指をくわえて見ているだけではないようで、近年大幅な減少傾向にあり、交通事故対策など力を入れていることが窺えます。一方で、猛チャージを仕掛けてきたのは千葉県。前年から32人増加し1位の愛知県に3人差まで迫りました。今年はいよいよ首位が入れ替わるかもしれません。

毎年ワースト10に登場する都道府県は代わり映えなく、大都市圏と関東地方で埋め尽くされ、この中で順位を競っている状態が続いています。人口の絶対数が多ければ事故が多いのも当たり前で、ワースト1位である愛知県は、車の保有台数は全国でダントツの1位でもあり、死者数が多いのも頷けるところであります。しかしながら2018年中話題となった「あおり運転」の検挙数は、1位は兵庫県(915件)、2位は愛知県(714件)、3位は静岡県(654件、因みに静岡県は交通事故死者数はワースト11位で警察署管内別交通事故死者数は浜松市内ある警察署管内が毎年もっとも多いらしく、なかなか侮れない地域である。)で交通マナーの悪さも否定できません。

人口10万人あたりの交通事故死者数ワースト3

一方、都道府県ごとに人口にバラつきがあるため、上記の数字では本来の事故実態の数値、あるいは本当に危険な都市なのかどうかは正確なものではない。そこで人口10万人あたりの死者数を算出したものを調べてみました。

人口10万人あたりの死者数ワースト3
1位 福井県 5.26人
2位 富山県 5.11人
3位 三重県 4.83人

 

※算出に用いた人口は、前年の人口であり、総務省統計資料「人口推計」又は「国税調査」による。

もっとも交通事故死する可能性がもっとも高いのは福井県の5.26人で、この順位もほぼ不動に近いものとなっていますので、毎年福井県が上位を取っていることになります。因みに愛知県は全国の41位2.51人、東京都がもっとも低い1.04人となっていますので、よく報道される愛知県やそのほか大都市圏が必ずしも危険な地域ではないということになります。

平成30年中、前年より死者数の増加した都道府県ワースト3

こうした中で全国的には戦後最少の交通事故死者数となった2018年ですが、番外編で死者数減少に貢献できなかった都道府県ランキングも調査しました。

平成30年中、平成29年より死者数が増加した都道府県ワースト3
1位 千葉県 32人
2位 富山県、新潟県 17人
3位 岐阜県 16人

千葉県の32人がダントツの1位、次いで富山県、新潟県の17人、岐阜県の16人という結果です。因みに47都道府県中14県で死者数が増加しました。中でも東北地方6県のうち、岩手県以外の県は全て増加した一方、九州地方では全ての県で減少し、中部地方より東の地区での増加が目立ちました。また、3年連続増加したのは、山形県、神奈川県、広島県の3件のみで今後の対策が求められます。

交通事故死者数減少の要因

このように死者数の増加した県がある一方で、日本全国で見ると死者数は大きく減少している。
2019年1月4日に発表された国家公安委員会委員長のコメントによると、「政府をはじめ、関係機関・団体や国民一人一人が交通事故防止に向け、積極的に取り組んだ結果だと考えております。」としています。

過去もっとも死者数の多かった年は1970年で16,765人(まだ返還されていなかった沖縄の数は含まれない。)の方が亡くなっています。その頃から考えると5分の1に迫る勢いであります。こうした大幅な減少には様々な要因が考えれます。

1、車の性能の向上

2、道路環境の整備

3、医療機関の発達

などがよく挙げられますが、私が感じるもっとも大きな要因となっているのは、警察の取り締まりが強化されたことではないでしょうか。
1970年代は、いわば法律はあっても今ほどうるさくなかった時代。その頃、ほとんどのドライバーは飲酒運転を経験し、そもそもシートベルトの備わっていない車が街を行き交っていました。近年では、シートベルトは後部座席も着用義務、飲酒運転や無免許運転、煽り運転などは厳罰化が進み、本来あるべき安全意識より保身のための安全志向が高まっていると言えます。しかしこうした取り締まりや危険運転に対する厳罰の強化こそが、まさに交通事故死者数減少に大きく起因しているのではないでしょうか。もはや昭和の走りはまさに時代錯誤、平成も終わる今流の走りは、法律を重んじること。これこそが現代のスタンダードと言えます。

【高齢者講習2019】認知機能検査、徹底解説!問題2

70歳以上の方が受講しなければならない高齢者講習。特に75歳以上の方は、高齢者講習を受講する前に認知機能検査を受験しなければなりません。その結果によって受講する高齢者講習の内容や料金が異なりますし、結果によっては病院で行う認知症検査を受診しなければならず、そこで認知症と診断された場合は、運転免許の停止や取り消しの対象となるので、教習所で行う認知機能検査は、まさに第一関門、しっかり良い点数を取っておきたいところです。

この記事では、認知機能検査で良い点数を取るために問題ごとにその詳細について解説を行います。

その中で今回は介入問題「問題用紙2」。指定された数字に斜線を引くという単純作業です。正確に素早く判断や作業ができるかという検査になりますが、、、

先に言っておきますが、この検査は本気でやってはいけません

問題は、たくさん出てくる数字のなかで指導員から指定された数字のみを探し出し上の例のように斜線を引いていきます。

注意点は、必ず左上の数字から右に向かって探していきます。また、1行目を確認し終わったら順次2行目3行目と探していき最終的に表の中全ての数字を見ていきます。

この作業を2回行いますが、1回目は2つの数字、2回めは3つの数字に斜線を引いていきますので、この検査が終わった時には、合計5つの数字に斜線が引かれることとなります。制限時間はそれぞれ30秒。素早さと正確さが求められます。

問題は、上表のように10×10の合計100個の数字から探し出します。
始めは、2つの数字が指定されますから、例えば、「2」と「3」の数字が指定された場合、このように斜線が引かれます。

次に3つの数字が指定されます。今回は、「5」「6」「9」だったとすると、
検査は同じページで行いますから、このようになります。

始めに行った「2」「3」の2種類と合わせて「5」「6」「9」の3種類が加えられ合計5種類の数字に斜線が引かれている状態で検査終了です。

この検査は、冒頭にもお伝えした通り、本気でやってはいけません。数字に斜線を引いていくとういう単純作業ですが、この検査の最大の目的は、問題用紙1(時間の見当識)を行った直後に記憶した16枚の絵を忘れさせるためのもの。残念ながら一生懸命斜線を引いても採点されません

そしていよいよこの検査の後、問題用紙3(手がかり再生)で記憶した16枚のイラストを思い出す検査を行います。

»【高齢者・認知機能検査】問題3 記憶力テスト、「手がかり再生」完全解説

»認知機能検査 点数の計算方法 認知症のボーダーラインは何点?

【高齢者・認知機能検査】時計描画、満点時計の描き方

70歳以上の方が運転免許更新の前に必ず受けなければならない「認知機能検査」は現在の日時を答えるものから、16枚のイラストを記憶するものなど、全部で5つの問題が出題されます。その中で最終問題となるのが「時計描画」。内容はその名の通り、時計の絵を描くという単純作業になります。時計といっても特殊なものではなく、学校や公園などにあるようなごく一般的な時計を描きます。

認知機能検査 問題5「時計描画」

「時計描画」描き方 解説

1、最初に文字盤を描いてもらうということなので、問題文の通りページいっぱいとなるような大きな円を描きます。

2、次に円の中に時計の数字を書き込みます。この時に注意したいのは、なるべくバランスよく数字を配置させます。
当たり前のことかもしれませんが、まずは、12、3、6、9という具合に「3」の倍数を先に書くことがコツです。

3、間の数字を書きもらすことないように気をつけてください。最後に中心点を決めておきましょう。

4、ここまでできたら、検査員が「時間」を指定するまで待ちます。先走って時間も聞いてないのに針を書き込まないでください。

記憶の問題同様、時間の指定は、AパターンからDパターンまでの4パターンあります。

パターン別「時間」の指定

Aパターン

11時10分

※ありがちなミスとしては、10分の針を「2」ではなく、「10」に指してしまうことです。単純ミスですが、検査という緊張した場面だとやってしまうことがありますのでご注意ください。

Bパターン

1時45分

※ポイントは、もうすぐ2時だということです。時間を示す針(短針)が「1」と「2」の間に向くように描きましょう。1時なので「1」の方に向かわせないように描いてください。

Cパターン

8時20分

※4つのパターンの中では最も間違いの少ないパターンです。

Dパターン

2時45分

※Bパターン同様になりますが、ポイントは、間も無く3時ということです。短針の示す方向が「2」と「3」の間に来るように意識してください。

時計描画、その他の注意点

1、文字盤を描く際、「1」から「12」までの数字をバランスよく描きますが、
(1)「1」から「12」以外の数字を描かないようにしましょう。途中数字が抜け落ちることがないように気をつけてください。
(2)バランスよくとありますが、配置のバランスが悪くても減点となります。
(3)「12」の所に「0」と描いてしまう方が多いですが減点の対象となるので気をつけましょう。
(4)24時間時計で描かないように、12時間時計で描いてください。
(5)針を何本も描かないように長針と短針の2本だけを正確に描いてください。
(6)下の絵はAパターンの「11時10分」を描いたつもりです。何かおかしな点に気付くでしょうか?
そうです。長針と短針の長さが入れ替わっています。これだと「1時55分」に見えますね。この間違いが最も多くなっています。

時計描画は最も配点が高い!!

48点以下「第1分類(認知症の疑いのある方)」の方でも時計描画の正答率は非常に高くなっています。しかし、時計描画の配点が最も高く、この問題で間違えてしまうと、全く認知症の疑いのない(76点以上でその後行う高齢者講習では2時間講習となる)方でも低い点数(75点以下)となってしまい、3時間講習に該当してしまうことも多いです。

一つ一つの作業を確実に行い、
「1」から「12」までの数字を適切な配置で描いているか。
針の指している方向や長さは適切か。
よく見直してください。

»認知機能検査 点数の計算方法 認知症のボーダーラインは何点?

【高齢者・認知機能検査】記憶力テスト、「手がかり再生」完全解説2019年版

70歳以上の方は運転免許更新前に「高齢者講習」を必ず受講しなければなりません
特に75際以上の方は「高齢者講習」の前に「認知機能検査」を受け、その結果によりそれぞれ講習の内容が異なります。

「認知機能検査」の点数は、3つに分類され、
76点以上2時間講習(5,100円)
75点以下3時間講習(7,950円)となりますが、
さらに48点以下の場合は、更新前に医師の診断を受けなければならず、「認知症」と診断された場合は、運転免許を取り消される場合があります。

認知機能検査の結果が48点以下の方の多くは、警察官や医師、または家族の説得により運転免許を諦め、返納せざるを得ない状況となっています。

↓詳しくはこちら↓
【高齢者講習】認知症の人ってどのくらいいるの?

したがって、運転免許継続を希望される方は、「認知機能検査」が最初の関門となる為、ここで良い点数(76点以上)を取ることが、安心して免許を継続するための絶対条件となってくるのです。

認知機能検査で良い点数を取るためには、問題3と問題4の「手がかり再生」検査でいかに良い点数を取れるかが、大きなポイントになると言えます。

手がかり再生とは

手がかり再生とは、記憶力テストのことで、高齢者の方の多くはこの検査の出来によって、その後の講習内容が左右されるほど、絶対に落とすことはできない重要な検査となっています。

内容は、
「これから一度に4枚ずつ、計16枚の絵をお見せします。
あとで何が書いてあったか答えていただきますので、全て覚えてください。」

ここで記憶した絵を後ほど行う検査の中で回答するものです。言ってみれば、問題の答えを先に見せるのでそれを記憶し、後に出てくる問題で全て回答してくださいということ。

イラストは、4つのパターンがありますが、当日の検査ごとにパターンが異なるため、どのパターンが出題されるかはわかりません。16種類×4パターンで全部で64種類ありますので、全て覚えられれば、検査の結果は、100点満点間違いないでしょう。
しかし、これら全てをしかもパターン別に記憶して臨むのはかなり大変な作業で、そもそも64種類全て覚える能力があれば、その時点で認知症ではありません。

それでは、100点を取りたい方の為にどんなイラストがあるかを完全紹介します。

手がかり再生、4パターン完全公開!

パターンA

・大砲(戦いの武器)・オルガン(楽器)・耳(体の一部)・ラジオ(電気製品)
・てんとう虫(昆虫)・ライオン(動物)・たけのこ(野菜)・フライパン(台所用品)
・ものさし(文房具)・オートバイ(乗り物)・ぶどう(果物)・スカート(衣類)
・ニワトリ(とり)・ばら(花)・ペンチ(大工道具)・ベッド(家具)


Bパターン
・戦車(戦いの武器)・太鼓(楽器)・目(体の一部)・ステレオ(電気製品)
・トンボ(昆虫)・うさぎ(動物)・トマト(野菜)・ヤカン(台所用品)
・万年筆(文房具)・飛行機(乗り物)・レモン(果物)・コート(衣類)
・ペンギン(鳥)・百合(花)・カナヅチ(大工道具)・机(家具)


Cパターン
・機関銃(戦いの武器)・琴(楽器)・親指(体の一部)・電子レンジ(電気製品)
・せみ(昆虫)・牛(動物)・トウモロコシ(野菜)・ナベ(台所用品)
・ハサミ(文房具)・トラック(乗り物)・メロン(果物)・ドレス(衣類)
・クジャク(鳥)・チューリップ(花)・ドライバー(大工道具)・椅子(家具)


Dパターン
・刀(戦いの武器)・アコーディオン(楽器)・足(体の一部)・テレビ(電気製品)
・カブトムシ(昆虫)・馬(動物)・カボチャ(野菜)・包丁(台所用品)
・筆(文房具)・ヘリコプター(乗り物)・パイナップル(果物)・ズボン(衣類)
・スズメ(鳥)・ひまわり(花)・ノコギリ(大工道具)・ソファー(家具)


例えばパターンAであればこんな感じで始まります。
「これは、大砲です。」
「これは、オルガンです。」
「これは、耳です。」
「これは、ラジオです。」

まずは1ページ4つずつ絵を紹介していきます。
その後、「私から質問をするので、みなさん声を出して答えてください。」と言われ、一つずつ質問されます。

「この中に体の一部がありますが、それはなんですか?」
そうしたらあなたは「耳です。」と大きな声で答えてください。

「それでは、この中に電気製品がありますが、それはなんですか?」と聞かれたら
「ラジオです。」と答えます。

この調子で1ページ4つずつ計16枚の絵をヒントから答えてもらう作業をしていただきます。

因みに先ほどのイラスト紹介にカッコ書きがあったと思います。【例、大砲(戦いの武器)】
これは、大砲が絵の名前で、カッコ内はその絵を示すヒントです。

問題3 自由再生(ヒントなしで16枚の絵を思い出します)

回答用紙3では先ほど覚えていただいた16枚の絵をヒントなしで回答していただきます。

書き出す順番は、覚えた順番ではなく、思い出した順番で構いません。また書き方は漢字でもカタカナでもひらがなでもなんでも構いませんが、前にドイツ語で書かれたことがあり、正解かどうか調べるのに苦労した経験があります。

また似てるものを書いても誤回答となる場合があるので、検査官の言ったその通りのものを書くようにしましょう。

誤回答例

・大砲◯ 鉄砲❌
・万年筆◯ ペン❌
など

問題4 手がかり再生(ヒントありで思い出します)

 

回答用紙4では、先ほど紹介したヒントが左側に書かれているので、そのヒントを手掛かりにして、再び全ての絵を思い出してもらう問題です。

戦いの武器なら 「大砲」
楽器なら「オルガン」という具合です。

問題3、問題4の配点

問題3のヒントなしでの回答は、正答だった場合、1問につき2点となるので、全て正解した場合で32点となります。

問題4は、手掛かり再生で、問題3で回答できなかった絵を回答できれば、1点加点されます。

例えば、問題3で10個の絵を回答できた場合、10×2で20点となりますが、問題4で回答できなかった残りの6つを補うことができれば6点が加算される為20+6で26点となります。

因みにまた別の記事でも紹介しますが、この検査で20点以上取らなければ、2分類又は1分類(3時間講習 7,950円)が確定となる為、いかにこの問題で良い点を取れるかが最も重要でありますので、事前に予習することができるのなら是非オススメしたいと思います。

 

»問題5「時計描画」満点時計の書き方!!

»認知機能検査 点数の計算方法 認知症のボーダーラインって何点?