【交通違反】信号のない横断歩道での歩行者妨害

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あなたは車を運転しているとき、信号のない横断歩道を渡ろうとしている歩行者を発見し場合、その歩行者を譲るために停止しますか?

2018年中、日本自動車連盟(JAF)が興味深い全国調査を行いました。
テーマは「信号機のない横断歩道における一時停止率」
調査期間は2018年8月15日〜9月13日(調査期間の平日、10時から16時)

いったいどのくらいの割合で一時停止しているのか。

今回は、その調査結果を踏まえ、横断歩道について考えてみました。

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道路交通法第38条「横断歩道等における歩行者等の優先」

簡単に解説すると

1、明らかに歩行者がいない場合は、そのままの速度で通過できる。
2、歩行者がいるかいないか 明らかでない場合は、すぐに止まれる速度で進行しなければならない。
3、すでに渡り始めてる、または渡ろうとしている歩行者がいる場合は一時停止し、その通行を妨げてはならない。

ちなみにこれに違反した場合、行政処分による違反点数2点が付けられ、また反則金は9,000円となります。

ということは、歩行者が渡ろうとしている場合は必ず止まらなければならず、譲らなければ違反となるわけです。また横断歩道上で歩行者を撥ねてしまえば、当然過失割合は車が100%となり、様々な責任を追うことになるでしょう。このようなリスクを考えれば止まるのが当たり前!当然JAFの調査結果では100パーセントに近い水準で一時停止しているのではないでしょうか?

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というわけで、JAFの調査結果を調べてみました。

2018年「信号のない横断歩道における車の一時停止率」(JAF調べ)

※調査場所等
センターラインのある片側1車線道路で、原則として、調査場所の前後5m以内に十字路及び丁字路交差点がない箇所で、道路幅員が片側2.75m~3.5m、交通量が3~8台/分(目安)とし、制限速度が40~60km/h程度の箇所
※詳細の調査場所は非公表

ということで、ほぼ同じ条件で調査を行ったことがわかります。率直に思うことは、全国平均8.6??1割も止まってない?みんな全然止まらないのね。という感じ。

因みに調査対象車両は、信号のない横断歩道を歩行者が渡ろうとしている場面で通過した11,019台で、そのうち一時停止したのは948台だったそうです。

もっともよく止まっていたのは長野県(58.6%)次いで静岡(39.1%) 意外だったのは交通事故死者数16年連続1位の愛知県が22.6%も止まっていたということ(愛知の方すみません。)。

»<参考> 2018年交通事故死者数 戦後最少更新

一番止まってないのは、栃木県(0.9%)100人に1人も止まらないんですね⤵︎

ちなみにもっとも人口の多い東京はワースト5位の2.1%

この記事の冒頭に質問した「信号のない横断歩道で歩行者が渡ろうとしている場合、あなたは歩行者を譲るために停止しますか?」は、結論として8.6%の方が「止まります。」という回答で、その他91.4%は「止まらない」という回答になるということですね。

JAFが17年6月に「ドライバーが一時停止しないと考えられる理由」についてアンケート調査したところ
「自車が停止しても対向車が停止せず危ないから」
「後続車が来ておらず自車が通り過ぎれば歩行者は渡れると思うから」
「横断歩道に歩行者がいても渡るかどうかわからないから」
という回答が上位3つを占めたといいます。非常に身勝手な意見ばかりですね。多分実際に事故に遭わないとわからないのでしょう。

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2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて

先進国の中で、こんなに歩行者を譲れないのは日本くらいと言われています。

また、2017年までの5年間に全国で発生した車対歩行者の死亡事故計6,576件のうち、4,811件(73%)が歩行者が道路を横断中だったことが警察庁の調べで分かったそうです。

「世界一の安全都市」日本に向けて、まだまだドライバー一人一人の意識を変えなければなりません。

警察庁は2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックに向けて横断歩道での歩行者妨害について取り締まりを一層強化するとしていますのでご注意ください。

教習所の卒業検定では、横断歩道を渡ろうとしている歩行者を譲れなかった場合は不合格だったことを覚えているでしょうか。この記事を読んだ方は、ぜひ初心に帰って歩行者を譲るという基本的なことを実践していただきたいと思います。

 

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