四輪編

【ペーパードライバー・初心者】車庫入れのコツ、簡単に入れる方法

あなたは車庫入れできますか?

日頃から運転している人は、車庫入れなんか当たり前にできるはずです。でも免許を取ってから全く運転していないペーパードライバーの方や免許取りたての方にとっては、かなり難しく感じるでしょう。人によっては、ハンドルを回す方向すらわからなくなってしまう方もいらっしゃいます…。

車を1回動かせば必ずどこかに格納しなければならないわけで、「車庫入れができない」ということは、「車を動かすことができない」ということになりますね。

実は教習所のカリキュラムの中に「車庫入れ」については入っていません。教習所によっては技能教習第2段階15項目「特別項目(地域の特性等からみて、必要性の高い運転技能を習得する項目)」の中で「車庫入れ」について教習する場合もありますが、基本的にはありませんし、やったとしても体験だけです。きっとみなさんが車庫入れだと思っているのは「方向変換」と「縦列駐車」のことで、これは車庫入れではありません。しかもほとんどの教習所では、目印教習を行っていて単なる試験対策で、実践向けではありません。

この記事をみているということは、きっと車庫入れに不安があるか、やり方のわからない方なんだと思います。そんな方に向けて「車庫入れ」について解説いたします。

まずは質問です。

あなたはどこに入れますか?

下の絵のような駐車場があった場合、あなたはA、B、Cのうちどこに入れますか?

答えはありませんが、私ならBCに入れます。
理由は、基本的に車庫入れをする場合は、前進しながらバックしやすい状態に誘導します。Aの場合、駐車場の一番奥側となり、前進して入れやすくするための奥側の余地がありません。仮にAに入れる場合、何度か切り返すか、そもそもこの駐車場にバックで入ってくることになります。もしAしか空いてないのであればそうしますが、基本的に選択肢からは外されます。

もしあなたが、車庫入れに自信のない方なのであればBをお勧めします。何故かというと、入って右側にあるからです。日本の車の場合ハンドルが右側についているため、右の目標物の方が捉えやすく、この中であればBに入れることが最も難易度が低いと考えられます。

では、次の質問です。

車庫入れをする場合、あなたならどのような形に誘導しますか?

では車をBに入れるとして、前進しながら入りやすい形に誘導します。
下の絵の①②③のうち、あなたならどの形に誘導しますか?

これも答えはありません。どれでも入ります。

因みに私なら②の形にします。

因みに一番入れやすいのは①です。まっすぐ下がるだけですから。しかしこれは、前側にかなり広い余地がないとこの形にはできません。先ほどのイラストのような駐車場の場合、狭いスペースに多くの車を止めさせることがほとんどなので、このような誘導はまず不可能です。

次に③ですが、これは前側のスペースが狭い駐車場の場合に適しています。しかしデメリットは、奥側のスペースが広く必要となることです。絵をみていただければわかりますが、①の場合は奥側のスペースは必要とせず、②の場合は1台分くらいの奥側のスペースがあれば足りるのに対し、③の場合だと奥に2台分程度のスペースが必要となります。

というわけで、前側にも奥側にもほどほどのスペースで格納できるため最もデメリットが少なく、コンパクトにできることから私なら②の形にするということです。

車庫入れをするのに必要なこと

車の位置を俯瞰で捉えよ!

運転席に居ながらにして、駐車場に対する車の位置関係を俯瞰(上から見た様子)で捉えることが大事です。まさにこの記事で紹介するために描いた絵は、全て俯瞰です。今車はどの辺にいるのかを、これから紹介する絵をイメージしながら考えるとわかりやすくなるでしょう。

入る側の後輪の動きを理解せよ!

前進でもバックでも車の動きを知る上で最も重要なのは内側の後輪の動きです。基本的には後輪が今どこにあるかで、ハンドルの回し始めや回す量が決まってきます。しかし残念ながら運転席から後輪はほとんど見えません。なので後車輪はイメージしながら感じてください「Don’t  Think  feel!」です。慣れたら見なくても動きがわかりますよ。ただ初めから感じるのは難しいでしょうから、ドアミラーの角度を調節して、動きを正確に捉えるようにすると良いでしょう。

ミラーで全ての流れを掴むべし!

車庫入れ時の車の動きは、基本的にミラーで全てを判断します。もちろんミラーには死角がありますので、100%ではありませんが、ミラーで動きや流れの判断ができると車庫入れの動きが円滑になります。理由は、直接後ろを見ながらハンドル操作を行った場合、片手ハンドルにならざるを得ないからです。ミラーを利用すれば基本的に体は前を向いているため、ハンドル操作にはほとんど影響がなくなります。

これらを踏まえ、誘導の仕方を細かく解説します。

車庫入れのコツ

基本的に車庫入れをする場合は、③の状態(直角バックで入れる方法)か、②の状態(入りやすい角度をつけて入れる方法)のいずれかになります。

直角バック(上の絵③)で入れるポイント

直角バックはまっすぐ前進してきた位置からハンドルを全開に回して入れる手法で、目標の取り方がわかれば、最も簡単な方法となります。しかし前述の通り、かなり奥に進んでゆとりを取らなければならないため、奥側に余地がない場合などは使えません。

直角バックで入れる入れる場合、バックでの車の動きを理解する必要があります。下の絵を参考にしてください。

ポイント1 内輪差くらいの余地をあける

イラストでは横のスペースに車がいないことを想定していますが、車がいた時でも対応できるように右側の駐車スペースから内輪差くらいの間隔をあけるようにしましょう。内輪差とはハンドルを回している状態で前進(または後退)すると内側の前輪が通る位置後輪が通る位置に差が生じます。この内側の前後輪の通る位置の差のことを内輪差と言い、内輪差は最大で約0.9m(概ね1m)ありますので、直角バックであけなければならない内側の間隔(内輪差分の余地)は概ね1m程度となります。

ポイント2 後車輪の中心を角からホイルベース分 前進させ、後方にゆとりを取っておく

・右のミラーで駐車スペースより前に出て後方にゆとりをあけます。「バックで曲がる時の特性」は大回りになってしまう(小回りはできない)ということです。この大回りになる分のゆとりが、ホイルベース分のスペースということになります。
・ホイルベースとは、車の前輪の中心から後輪の中心までの長さのことをいい、乗用車の場合で約2.7mくらいあります。
・まとめると、「前輪の中心から後輪の中心までの長さ(ホイルベース)」「後輪の中心から曲がり角(この場合駐車スペースの右端)までの長さ」が概ね均等になった場所ということになります。

ポイント3 本来はここから動きながら一気に右にハンドルを回していきますが、慣れるまでは「据え切り」を行ってください(「据え切り」とは、止まったままハンドルを回すことで、タイヤの消耗が激しくなるため昔の人は嫌がる回し方)。

その他のポイント

※ご自宅の駐車場であれば、前進した場所にわかりやすい目印を決めておくと良いでしょう。目印がなければ、運転手の肩口が並ぶ位置などに、わかりやすくなるようにガムテープなどを貼っておきましょう。そうすれば次に入れる時からそれを目印にして簡単に入れられるようになります。

※当然一回で入るとは限りません。

・内側(右側)に寄ってしまいそうな場合には小回りし過ぎています。前進でゆとりを取り過ぎたのが原因でしょう。一度元の場所に戻りハンドルを回す時機を少し後ろにずらし微調整するか、上達してきたらバックの途中からハンドルを戻すなどしてもう少し大回りのラインに切り替えましょう。

・外側(左側)に寄ってしまいそうな時は、大回りし過ぎています。ハンドルの回し始めが後ろ過ぎたことが原因でしょう。修正方法は、元の場所に戻って、ハンドルの回し始めをもっと奥側にするか、大回りがわかった時点で左に回して前進します。すると車の向きがまっすぐに戻りながら自然と右に寄っていきます(後でもう少し解説します)。

※外輪差に注意しましょう!
車庫入れをしている場合、どうしても内側ばかりに気を取られてしまいます。しかし車庫入れ時最も危険なのは外側の前です。外側の前車輪は大きく膨らもうとする(外輪差)ので外側の障害物にぶつかる危険が高まります。運転時は常にそうですが一点に集中し過ぎないように絶えず周囲(車の周り360度全て)に気を配りましょう。

入りやすい角度をつけて入れる方法(上絵②)

最もスタンダードな入れ方で、また最も狭いスペースで駐車する場合に有効です。広い場所でも狭い場所でもこれさえ覚えれば問題ありません。

ポイントa まずは駐車スペースの方に寄せます

寄せなくても入れられますが、寄せた方が狭いスペースでの対応が可能となるため寄せるやり方で覚えましょう。

ポイントb ミラーを奥のラインに合わせる

右のミラーを駐車スペースの奥のライン(下の絵赤ライン)に合うくらいの位置で停止(出来る方は車を動かしながら次の行程へ)

ポイントC 左へハンドルを一回転以上回す

ハンドルを左に一回転以上回して左方向に角度をつけます。この時意識するのは右のミラーです。右のミラーには車の右後方が映るため、右の車体の延長線が見えます。わかりやすく駐車するためにはこの車体の右延長戦を駐車スペースの境界線(絵でいう白線)の先端に合わせて停止します(下絵の水色ライン)。

ポイントd できればこの時ハンドルがまっすぐに戻っていると良いでしょう

ハンドルを戻し遅れると、車の後ろ側の方向が右の車庫に向いてしまいます。
逆に戻しが早くても大きな問題はありませんが、若干角度が浅くなり、バックの大回りの特性上より奥側に進まなければならなくなります。

わかりやすくやるには、ポイント通り、白線の先端に会う頃に合わせてハンドルを戻せると良いでしょう。

ポイントe まっすぐ駐車スペースに向かって下がっていきます

ポイントf 右の後車輪位置を見てハンドルを回す

車の動きの中で最も重要なのが後輪の位置を把握しておくことです。下絵のように入りやすい角度をつけることができた場合のハンドル回し始めのポイントは、後輪が間も無く駐車スペースに差し掛かる手前の位置です。絵を見ていただいた方がわかりやすいと思いますが、右の後車輪がもうすぐ赤ラインに到達しそうなのがわかりますか?到達してから回したら遅いので大回りになります。少し見切りで動いた方が良いでしょう。

当然駐車スペースに赤ラインなどありませんし、右後車輪も非常にわかりずらいと思いますが、これを掴めるようになると車庫入れがかなり楽になりますよ。

ポイントg 右の後車輪が駐車スペースに入ってきたら、車が向かう先を予測する

車庫入れをするときは、左右の間隔が均等でまっすぐ入りたいですよね。この左右の間隔が均等になるかどうかを曲がっている段階から予測するのです。これは繰り返しやれば誰でも身につく技術だと思います。因みに下の絵の場合、このまま行ったら少しだけ左に寄りそうなのがわかりますか?バックは内側の後輪(絵の場合は右の後輪)を軸に曲がっていくため、下絵の場合、右の後輪はこれ以上内側に寄ることはありえません。むしろさらに左側に離れていくため、最終的には左側に寄ってしまいます。そうなった場合、修正は次のように行ってください。

ポイントi 外側(絵の場合は左側)に寄りそうな場合の修正方法

下絵のようにまだ車に角度が残っている(真っ直ぐになりきってない)場合はハンドルを逆側(下絵の場合は左側)にいっぱい回して前進します。すると、車は左に向きを変えながら前進することになるので、車の全体は真っ直ぐに(前は左側に後ろは右側に)向くようになるわけです。

左側に寄ったまま まっすぐまで下がってしまった場合は、「幅寄せ」をします。「幅寄せ」は車を横に平行移動することで、物理的に真横には動きませんので前進(及び後退)しながら車を右側に寄せ直します。

ポイントh 右に寄りそうな場合の修正方法

右に寄りそうな場合は、小回りし過ぎている状態なので、後退中ハンドルを状況に応じて戻しながら大回りのラインに切り替えます。戻し過ぎて左側に寄ってしまいそうな場合には、再び右に回して下がり微調節を行ってください。

おわりに

今回は車庫入れについて解説致しました。

駐車場は、常に同じ形で入れられるとは限りません。今回紹介したような形は、最もスタンダードで入れやすい形と言えるでしょう。駐車場によっては、ものすごい狭かったり、そもそも駐車場にバックで入ってこなければ入れられない場合もあります。あるいは今回紹介していない縦列駐車で入れる駐車場(いつか記事にします)も存在しますが、基本的にはバックでの考え方はどこでも同じなので、基本をしっかり理解して上達を目指しましょう。

初心者やペーパードライバーの方が最もぶつけやすいのが駐車場です。車の動きをしっかり理解して視野を広くとり、あとは繰り返し練習です。

頑張ってください。

 

【普通自動車免許】第一段階技能教習、上達の秘訣「3つのポイント」

車の特性である「走る」「曲がる」「止まる」という単純作業ですが、車という大きな箱を道路の形状に合わせて、また他の交通の流れを考慮しながら適切に動かすということは、とても繊細で難しいと感じる方も多くいらっしゃいます。

中には少しの説明を受けただけで、簡単に動かせる方もごく稀にいますが、ほとんどの方は第一段階の教習を開始したばかりの頃はうまくいかないことが多いと思います。

少なからず人それぞれが持っているセンスや才能、今までどれだけ車の運転に興味を持って助手席に同乗していたか、また個々の体格や性格も含め運転能力や上達の進度に影響していることは紛れもない事実であります。しかしながら、教習所に通い始めてやる気を持って頑張った方は、必ず免許が取得できることも事実であります。

この記事では、第1段階技能教習で運転がなかなか上達しない方や久々の教習で不安な方などに向け、一歩でも運転が上達できるように運転の基本「上達のための3つのポイント」について紹介いたします。

ポイント1「速度の調節」

車を運転する上で最も基本的なことであり最も重要な操作、それは速度の調節です。

どんなに運転が上手い人でもどんなに運転の慣れた人でも教習所のコースの全てを時速30kmのままずっと走り続けることはできません。直線やカーブは走れても曲がり角では早すぎて曲がりきれず事故になってしまいます。その場所に応じて適正な速度があり、その速度を超過すれば、カーブも曲がり角も曲がり切れないし、必要以上に遅ければ、余計にハンドル操作をしたくなり蛇行運転、また交通の流れが悪くなる原因となります。重要なのはその状況や場所の特徴に応じた速度になっているかどうかです。

教習所ごとに速度の設定は異なりますが、道路には必ず「直線」「カーブ」「曲がり角」があります。それぞれの場所ごとに適切な速度に調節しましょう。

直線の速度

直線は、教習所ごとに制限速度(30〜50km/h)の設定が異なります。
仮免の検定では長い直線路において指示速度が設定されており、指示された速度で走らなければならない課題があります(渋滞等あれば出さなくても良い。)。もちろん出さなければ減点対象となります(減点10点)。また指示速度を受けない直線でも、速度が出せる状況なのに出さなければこちらも減点の対象となります(特別減点10点)。

検定以外での教習中も指定された制限速度は積極的に出した方が良いです。その理由は、
・速度感覚の練習(様々な速度での感覚になれるため)
・ブレーキの練習(速度を上げなければブレーキを踏む必要がなくなるため、ブレーキングが下手なままになります。)
・交通の流れが円滑になる(教習所では自分一人だけ練習しているわけではありません。周りの教習生のためにも積極的に)
・練習量が増える(速度が上がれば、一定の時間での走行距離が伸びるため、単純に練習量が増えます)

このように速度を出すことのメリットは多くあり、出さなければ良い練習はできません。

カーブの速度

もちろんカーブの形状によってカーブでの円滑な速度は異なります。理想的なのは、それほど遠心力がかからない中で安定した速度で走行できることが重要です。カーブの半径が小さいほど(例えば陸上のトラック競技であれば、6コースより1コースの方が半径が小さい。)速度を抑えるようにしましょう。カーブの形状による円滑な速度がわからない場合には、同乗している指導員に聞きましょう。ただし速度を教えてもらっても速度計を注視しすぎないように気をつけましょう。

スローイン・ファストアウト走行が有効

カーブに進入する前までに断続ブレーキ(ブレーキを数回に分けて踏むこと)によって十分速度を落とし、カーブの終わり(直線の始まり)とともにアクセルを踏んで、加速しながらカーブを抜けること。カーブに対して「ゆっくり入って速く出る」ということです。まだ運転に慣れていない教習生の方は、「ファストインスローアウト」、要するにカーブに対し速く進入して遅く抜けてしまっている方も多くみられます。

曲がり角や交差点を右左折するときの速度

曲がり角や交差点を右左折する場合の速度は、徐行です。

徐行とは

徐行とは、車が直ちに停止できる速度で進行することをいい、一般的に時速10km以下で、ブレーキをかけてから1m以内に止まれる速度と言われています。ですから、たとえ時速10km以下であっても他に気をとられていたり。操作にもたつき1m以内に止まれなければ、それは徐行ではありません。

曲がるどのくらい手前までに徐行にすべきか

交差点に近づいてから減速していたのでは、間に合いません。その出ている速度により早めのうちから減速し、少なくとも1車長(車1台分、約5m)から2車長(約10mくらい)手前までには徐行しておかなければなりません。

曲がり角や交差点の左折時に大回りになる場合は、減速が間に合わない事が原因となっている場合が多く考えられますので早めの速度コントロールを意識しましょう。

ポイント2 「視点」

基本的に車の運転は、目で誘導すると言っても良いくらい、視点の向け方が重要となります。何を見て何を意識して曲がるか、またこの先がどのような状況になっているかを早めに判断することによって、適切な走行位置を選択します。

視覚吸引作用

人間の特性の中でも運転操作の邪魔となるものがあります。

例えば、凄く綺麗な女性が歩いていたり、また美味しそうな食べ物があったりするとその気になるものに視線を奪われることがあります。また同じように、見たくないものでも、危険なものや怖いものなどつい見てしまう無意識の習慣があります。これを視覚吸引作用と言い、運転中は見たものや意識したものに吸い込まれる特性もあるため、むしろ積極的に危険なものに接近してしまうという現象が起こってしまいます。

例えば運転中も対向車が怖いとか縁石にぶつからないかなど危険なものに意識を向けたとき、その恐怖心からかハンドル操作が固まってしまい、柔軟なコントロールが困難になります。そうならないためにも対向車や縁石、壁などが近づいてきても、意識的に進行方向の走行ラインを確認し、正しいところを走れているかを確認しましょう。

視点の向け方「直線」

慣れないうちは近くばかりを見ようとするため、無意識にアゴが上がってしまうことが多いです。近くから遠くにかけて直線の全体を意識し、先の方の道路の中心あたりに目標おきます。その目標に向かって進行できているかを意識しましょう。もし車体の進路がズレ始めていたらハンドルで微妙な修正を行います。

視点の向け方「カーブ」

カーブ走行時も直線路と同じように視点を先に向け、カーブ全体を意識します。特に曲がる先を意識するため、カーブの形状によってはフロントガラスの枠外のピラー(窓の柱)あたりや横窓にも意識を向けなればなりません。外側の縁石や対向車に意識を奪われていないか注意しましょう。

視点の向け方「左折」

左折時のハンドルを回すタイミングは、曲がり角の形状にもよりますが、教習所の場合、基本的に直角に曲がることが多いため、内角の延長線に前車輪が差し掛かるタイミングで回し始めるため(下のイラストでも解説)、視点は曲がった先の縁石の延長線で、左ミラーの付け根あたりに見えるタイミングと言われていますが、練習時に自分自身でわかりやすいタイミングを見つけておきましょう。

修了検定時には、左折で脱輪したことが原因となり中止になるケースも多く、そのほとんどが正しいところを確認できていないために起こっています。正しいところを意識できるよう習慣付けましょう。

視点の向け方「右折」

右折方法は、中央線に寄せている状態から、交差点の中心のすぐ内側を通り曲がった先の左車線に向かいます。そのためまずは交差点の中心の道路標示を確認し曲がりながら近づける意識を持ちます。曲がり始めの頃から中心の表示は死角に入り確認できなくなるため、曲がった先に意識を移し、正しい場所に向かっているかを確認しましょう。

ポイント3「ハンドルの回し方、戻し方」

速度や目線が適切なのに正しく曲がれない場合、ハンドル操作に問題がある可能性が高いです。教習の中でもハンドルの回し方を修正するだけで劇的に運転レベルが上がる方も多く、正しく回せているかを注意してた方が良いでしょう。

ハンドルの回し方には、「送りハンドル」「内掛けハンドル」「小刻みに手を持ち帰るハンドル操作」など様々ですが、どれもお勧めできません。と言いながらハンドルの回し方、戻し方についての具体的な解説は別の記事にまとめたいと思います。ただこれだけは言えます。ハンドルの回し方をちゃんとやるだけで運転は上手くなりますよ。

今回は、「直線」「カーブ」「右左折」のハンドル操作で注意すべきことをまとめます。

ハンドル操作「直線」

直線路では、どんなに上手い人でもずっとハンドルを固定したまままっすぐは進めません。ハンドルの修正は必ず行わなければなりませんが、運転に慣れてくるとズレてくる車の方向を修正するというよりは、ズレないように合わせるという感覚になってきます。ということは、ズレが生じている段階でおかしいということになります。それはいわゆる蛇行運転。あっち行ったりこっち行ったりではなく、とにかくズレないように合わせます。直線路では、ハンドルの回し方よりも視点の向け方の方が重要になります。

ハンドル操作「カーブ」

カーブでのハンドル操作で陥りがちなのは、ハンドルを持ったまま手が固定されてしまい、急なカーブなどで外側に膨らんで曲がってしまうというケースです。特にハンドルを回した時、下方に来る手が持ったままだとそれ以上回せなくなるため、大回りになることが多くなります。また、闇雲に回すのではなくカーブでは微調節が大切。修正が大きくなりすぎないように注意しましょう。

ハンドル操作「左折」

教習所の左折は、コースの設計上、ハンドルを左へ全部回して曲がります。
回すタイミングは、曲がり角の内角の延長線に前車輪が差し掛かる頃なので、自分なりの目印が決められて正しいハンドルの回し方ができればられればもの凄い簡単に曲がれます。

左折の曲がり方をイラストで解説

ハンドル操作「右折」

「右折」は「左折」とは違い、目標に来たら全部回すわけではありません。交差点の形状を考慮して、交差点の中心のすぐ内側を徐行で曲がっていきます。ですからハンドル操作もカーブのように回していきますが、

回し始めは、交差点の中心の表示が運転席からボンネットの死角で見えなくなる頃で
回す量は、1回転回さないくらいで調節します。

右折の曲がり方をイラストで解説

おわりに

第一段階の初期に苦労している方に向けて解説してまいりました。

お話の中に出てくる3つのポイント「速度調節」「視点」「ハンドル操作」ですが、この3つがリンクしていれば必ず綺麗に曲がります。ただし、この3つをリンクさせることが難しいんです。

・「速度調節」ブレーキとアクセル   →足元の操作
・「視点」目と意識で車をコントロール →頭の中の意識
・「ハンドル操作」正しい回し方と戻し方→手元の操作

これら3つが全てバラバラな動きをしなければなりません。

しかし、ただ闇雲に運転するだけでは、上達も遅くなってしまうでしょう。ですからやるべきことが具体的にわかるように頭を整理させて教習に臨みましょう。健闘を祈ります。

【仮免検定】合格の秘訣!「切り返し」の方法解説

車の免許を取得する上で、第一段階の最終砦が修了検定、いわゆる仮免試験です。この試験に合格しなければ仮免許を取得することはできません。また仮免許を取らなければ路上教習はできませんので、なんとか一度で合格して第二段階に繋げたいところ。

今回は「修了検定合格の秘訣」第一弾として、「切り返し」をテーマにして解説してまいります。

修了検定合格基準

修了検定に合格するには、第一段階で教習した基本操作やS字やクランク、坂道発進などの課題、また安全確認などが習得できているのかがポイントになります。

合格基準は、最初の持ち点100点から減点方式によって採点されます。許される減点は30点(中型、大型自動車は40点)なので最終的に70点(中型、大型自動車などは、60点)が残ってれば合格となります。例えば、左折大回りは5点減点、巻き込み不確認があれば10点減点など、行う行為によって減点の点数も異なります。もちろん一度で検定中止の課題もあるので、なるべく大きいミスは避けたいところです。

最も不合格の原因となっている課題

一時不停止や信号無視、減点超過など基本的に不合格の原因となるものは決まってきますが、その中で最も多いのは、S字やクランク(第一段階11項目「狭路の通行」)です。第一段階技能教習の中でしっかり練習しているはずだし、また習得できているからこそ第一段階最終時間「みきわめ(教習効果の確認)」にもパスしているはず、なのになぜか検定では練習の成果が出せない方が多いです。

なぜ狭路で不合格になるのか

狭路で不合格になる原因は、脱輪や接触によるものです。

採点基準

脱輪大(検定中止)タイヤが縁石に接触し、その後縁石に乗り上げ1.5m以上進行した状態
・脱輪中(20点減点)タイヤが縁石に接触し、少しでも縁石に乗り上がった状態から切り返した場合
・脱輪小(5点減点)タイヤが縁石に接触したが、縁石に乗り上げる前に切り返した場合
※タイヤが縁石に触れただけで切返さず通過した場合、「脱輪小(5点)」+「速度速すぎ小(10点)」で合計15点減点となる場合がある(都道府県によって考え方が少し異なる)。
接触大(検定中止)車の一部が立体障害物(ポールなど)に強く接触したり、軽くでも押した場合
・接触小(20点減点)車の一部が立体障害物に軽く接触したがその後切り返した場合

修了検定合格のために重要なこと

上の採点基準を見ておわかりの通り、検定が中止となるのは、縁石を乗り越えてそのまま行ってしまったり、障害物に強く接触した場合です。「切り返し」をした場合は、必ずしもその行為が不合格の原因になるわけではなく、減点の適用のみとなります。

先ほど述べたとおり、修了検定の最も不合格の原因となっている課題は「狭路の通行」です。ということは不合格の方のほとんどは「切り返し」をしなかったか、あるいは「切り返し」をしたが適切なものではなかった、ということです。

これだけは断言できます。

「切り返しを制するものは、全ての教習を制す!!」

嘘ではありません。ここから、切り返しについて解説しますので、ダマされたと思って、しっかりマスターしましょう。

「切り返し」の解説

クランクやS字を通行する際の失敗例は様々ですが、基本的には2種類しかありません。

1、ハンドルの回し始めが遅く前が曲がりきれなくなってしまうパターン
2、ハンドルの回し始めが早く内輪差の影響で内側の後輪が脱輪するパターンです。

切り返しによる減点

切り返しによる減点は、切り返しを行う場所によって異なります。

1)クランクやS字などに車の一部でも入っている場合

・1回目の切り返しは、チェックは入るものの減点にはなりません。

・2回目の切り返しから5点ずつの減点となります。

・切り返し可能回数は3回まで、4回目で検定中止となるのでご注意ください。

2)クランクやS字以外の場所での切り返し

・1回目から5点の減点が入ります。

・この場合、70点合格ラインの減点が許される限り何度でも可能です。

※いずれにしても、ゆとりを持って検定が進行できるよう、なるべく少ない切り返し回数でゴールを目指しましょう。

1、ハンドルの回し始めが遅れてしまい前が曲がりきれない時の切り返し

上のイラストのような状態。ハンドルを右に回すタイミングが遅れ、大回りになってしまい、左の前方が接触しそうになっています。

この場合、まず気をつけなければならないのは、前にぶつかりそうになっていることに気付くことです。クランクでは、前方にポールなどの障害物があり、ぶつかりそうなことに気付かなければ、ポールへの接触で「接触大」、検定中止となってしまいます。よく教習の中では、曲がる先を見るように指導されることがありますが、接触に気付かなければそれは事故ですから曲がる先ばかり見ていれば良いというわけではありません。前方が通過できるか、またぶつからないかどうかしっかり確認してください。因みに狭路の通行で重要なのは、内輪差による影響を考慮して大回りで通ることが基本です。そのため前方のポールに対し、ある程度近付けて通ることが理想なので、それを確認する意味でも前方のポールはしっかり見てあげましょう。

また、「一か八か、なんとか通ってくれ!」という神頼みは禁物です。上に示したように切り返しは、大きな減点になるわけではないので、「切り返せばいいや」くらいの軽い気持ちで行えるように、切り返し方法はしっかり頭に入れておきましょう。

切り返し方法

この場合の切り返し方法は、当然バックするわけですが、ハンドルを回す方向は、簡単に一言で覚えれば良いです。

「ぶつかるタイヤに向かって回せ!」です。

ですから上のイラストの場合、の前方がぶつかりそうになっていますので。

左にいっぱいに回してバックすれば良いわけです。そうすれば、車のお尻(後方)は左の方向に向かい、また前方は進行方向へと傾くため、曲がりやすくなります。
この場合の後ろに下がる量は、次に曲がれる程度で良いので、下がったとしても50cm程度で十分。下がり過ぎれば、内側に近づきすぎてしまうため、逆に内側が危なくなってしまいます。

そして気を付けなければならないのは、再び進行方向にハンドルを回し直してから前進すること。そのままのハンドルで前進したら「ぶつかる方向」にハンドルが回っているわけですから すぐにまたぶつかってしまいます。

車の前がぶつかりそうな場合の切り返しポイント

1)バックする前に後方の確認を忘れずに!
2)バックギアに入れ忘れないように!
3)ぶつかる方向に向かっていっぱいハンドルを回す。
4)バックする距離は少し(50cm以内)で十分。
5)再び進行方向に回し直す(この場合、慣れてきたら下がっている途中から、下がりながらハンドル操作できるのが理想。)。
6)前進のギアに入れ忘れないように。

2、ハンドルの回し始めが早くて、内側の後輪がぶつかりそうな場合の切り返し

このイラストの場合、ハンドルを左に回すのが早すぎて、内輪差の影響を受けて左の後輪が脱輪している状態です。

切り返し方法

ズバリ、この場合も前がぶつかりそうな時の「切り返し方法」同様の合言葉「ぶつかりそうな方へ回せ!」を適用します。

そうすると、このイラストではの後輪が脱輪しているわけですから、に回すということになります。
しかしハンドルはすでに左に回ってる状態なので、さらに左に回すことはありません。というわけで、内側のタイヤが接触した場合にはハンドルはそのまま下がれば良いということになります。

ただし、前が曲がりきれない場合の切り返しでは、バックする量は「次に曲がれるくらい(多くても50cm)」くらい下がればよかったわけですが、内側が接触した場合は、ハンドルはそのままで元に戻るわけですから、再び同じことを繰り返さないように完全に道路に対してまっすぐまで下がった方が確実です。

その後前進する際は、もともと接触した原因が、ハンドルの回し始めが早かったためなので、今度は少し回す時機を遅らせて曲がっていきます。当然遅らせ過ぎれば、今度は前がぶつかってしまうので注意です。

内側のタイヤがぶつかりそうな場合の「切り返し」ポイント

1)バックする前に後方の確認を忘れずに!
2)バックギアに入れ忘れないように!
3)ハンドルはそのままでバックする。
4)バックする距離は道路に対してまっすぐになるまで下がる。
5)ハンドルを元に戻し前進する。
6)同じミスを繰り返さないように曲がる時機を少し遅らせる。

S字での切り返し

S字カーブで脱輪した場合も、上記の通り切り返せば、問題ありません。
「ぶつかりそうなタイヤに向かって回せ」です。

しかし、内輪差が影響して内側の後輪が脱輪した場合、ぶつかりそうな内側のタイヤに向かって回してバックするとさ、らに内側の縁石に食い込むように乗り上げてしまう恐れがあります。理由は、S字の場合必ずしもハンドルを全部回して進行するわけではなく、まだ内側にハンドルを回す余地が残っている可能性があるため、さらに回してしまった場合もっと内側に食い込んでしまうということです。少しわかりずらいかもしれないので、こう覚えてください。

「S字でぶつかったら、とにかくそのまま元に戻れ!」です。

元に戻ると言ってもどこまで下がるかですが、

修正可能な位置までです。距離でいうと1m〜1.5mくらいでしょうか。

基本的にS字で接触する方の多くは、内輪です。ハンドルを回しすぎたか、回し始めが早かったことが原因となってます。
ですからバックしたのち再び前進するときは、小回りにならないように大回りを意識して修正しましょう。

S字が苦手な方はこちらの記事で通り方の解説をしています。

»S字克服!仮免検定、合格の秘訣

まとめ

皆さんならこんな二人がいた場合どちらかといえばどちらが理想でしょうか?

1、練習中、クランクやS字に関しては百発百中で通過できるけど、切り返しを全く理解していない人

2、練習中、クランクやS字で必ず脱輪してしまう。でも切り返しが完璧な人

もちろん言うまでもなく2番が理想です。理由は、最終的に狭路から脱出できるから。
1番の人は、普段の練習では完璧に通過できるかもしれませんが、試験だったらそうはいきません。必ずしも練習の成果が出せるとは限りませんので、脱輪した場合はかなり焦ることになるでしょう。備えあれば憂いなし。失敗した時の対処法がわかっていたら「失敗しても切り返せば良いや」と、気持ちにゆとりが持てるでしょう。

「切り返しを制するものが全ての教習を制す」です。

免許取得後も嫌ってほどやることになりますので、しっかりマスターしておきましょう。

 

モテる運転テクニック!

「モテる運転テクニック」・・・。そんなのあるかよ!って思う方も多いと思うでしょうが、私なりの感覚で、こんな運転すれば、「今日のデートは上手くいく」とか「告白したら成功する」ということを考えてみました。

運転がすでに上手な方にとっては、ごく当たり前の内容かもしれませんが、免許を取得したばかりの方、今後ドライブデートを控えているがあまり運転に自信のない方などには是非ご一読いただければと思います。

私が免許を取得したのは、もう20年以上前ですが、当時は、イイ車に乗っておしゃれなお店で美味しい食事を食べれれば、運転の質や本人の容姿はともかく、どんな女性もイチコロだった時代。

私はと言えば、18歳で免許を取得し、シビックSIR(兄の車でマニュアル車)やレンタカー(当時はレンタカー屋さんでバイトしてました)やバイクを (乗らない日がないというくらいに)乗り回していました。そして私はこう思うのです。

「運転は誰よりも上手い」 と…。(今思えば、クソみたいな運転でした。)

先に言っておきますが、こう思うのは自由ですが、この思考が運転に現れると最悪です。いわゆるモテない運転の典型となるでしょう。というわけで、当然私はモテるわけもなく、ただ車が好きな少年Aという感じでした。

そんな、クソドライバーにも心境の変化が現れる出来事がありました。「こんな運転をしていてはダメだと。」

モテる運転への目覚め

当時、こんな私でも付き合えるかどうか微妙なイイ感じの異性がおりました。
そしてまさにドライブデート。「よし、今日決めよう」と心に誓い、二人は横浜方面へと出かけました。

いつも通りのマイペース走行、当初は会話も弾み、「よしこの調子でいければ今夜決められる!」
そんな雰囲気で、予定していた場所に立ち寄ったり、食事したり、とにかく楽しい雰囲気でドライブは進んでいきました。

軽快な変速操作、メリハリの効いたな速度コントロール、キレのいいハンドリング、ナビより正確なルート設計(カーナビは高価だったのでつけてませんでした。)サザンやミスチル、その他最新のヒットチャートを網羅したMD(徹夜で作成)

私の中では、非の打ち所がない完璧なドライブでした…。

しかし、彼女はそうではなかったようです。デートも終盤になるにつれ、彼女の口数は減り、お通夜モードへ突入。
それもそのはず、その後彼女は、車内でリバース  別れ際の出来事でした。もちろん、その日は決められることもなく、そんなドライブの後ですから、自然に距離が離れることになり彼女との関係は消滅です。)

一生忘れられないドライブとなりました。

ここで私は、その日のことを振り返り、全て私の運転のせいでこのような結果を招いてしまったと反省し、悔やんだ記憶があります。そして20歳だった私は悟りました。運転を変えなきゃダメだと

モテない運転の典型例

ではどんな運転がモテない運転なのかを考えます。

オンとオフの激しい運転

「オン」とはアクセルにことで、「オフ」とはブレーキのことです。
すぐ止まる事がわかっている短い距離でもアクセルで加速。
またブレーキのタイミングが遅いことにより、急ブレーキ気味。
そして加速と原則の間の優しい調節が欠如しているレーシングカーのような走り。

このような運転は、助手席に不快感を与えるばかりか、事故への不安を感じさせたり、車酔いの原因となるでしょう。

車の運転で最も重要なのは、速度調節。助手席に乗っている人の頭の動きを視野の範囲の中で観察し、前後に揺れる挙動があれば、「オンとオフが激しくなっているかも」と自ら反省し、柔らかい加速や早めの減速に努めましょう。

「カックンブレーキ」

停止時の制動ショックのことで、止まる瞬間に「ビッっタン!」と前から後ろに向かって戻るようなショックがある状態を俗に「カックンブレーキ」と言われます。こういった操作一つで不快に感じ、「この人の運転する車にはもう乗りたくない。」と思われる傾向もあります。

制動ショックを抑える方法は、止まる直前にブレーキの力を抜くことです。
もっと具体的に説明すると、
予定している停止位置(例えば、信号などの停止線や停止中の前車後ろ)に目標を置き、その2〜3m 手前で止まるつもりでブレーキのピークを作ります(そこで止まるように誘導する)がそこでは止まらずに、予定停止位置までの2〜3m間でブレーキを離さないようにやや緩め、優しく止まりそうな強さを探し停止します。

慣れてくると全く制動ショックが掛からず止まる事が可能になるでしょう。

無理な追い越し

無理な追い越しをしても到着時間はほとんど変わらないという実験結果もあります。リスクを負って何度も追い越しても何も得るものはないでしょう。増えるのは事故のリスク同乗者の不安感だけです。

周りの車にすぐ腹をたてる

マナーの悪い車を見かけると、ついつい出てしまうのは、乱暴な言葉

無意識に出てしまうものもあれば、強い男をアピールする為わざとってこともあるかもしれません。
また、わざわざ窓を開けて怒鳴ってみたり、車から降りて交通トラブルを起こしてみたり、これは最悪です

日頃から、運転中に無意識に乱暴な言葉が出る方は、意識的に押さえる努力をしましょう。

怒りの心理は運転にも移り、走りが乱暴になります。
こんなものを目の前で見せられたら、「交通トラブルの面倒ごとに付き合わされる可能性」や「こんな些細なことでキレるなら自らもDVの被害を受けるかも」なんて思われるかも。私が女だったら思いますね。

モテる運転

私の思うモテる運転とは、運転に関して何も感じさせない事

不快にさせたり、不安にさせたり、酔わせたり、怖がらせたり、、

 

何も感じさせない運転ができれば、自然と会話が弾むでしょう。
彼女のハートを射抜くにはいろんな手法があると思いますが、少なくともこれで一つマイナスポイントはなくなるでしょう。
あとは、話術を磨いてください

 

ご参考までに

例えば、
カラオケが上手いとキスが上手い」みたいなことを女子は考えがち らしいです。

同じように
「車庫入れが上手」な人は「運転が上手」であり

「運転が上手」な人は「夜が上手」と考えるようですので

三段論法からすると

「車庫入れの技術」は必須です。

 

S字克服!仮免検定合格の秘訣!

普通自動車免許、第一段階技能教習の中で最も苦手な方が多いのがS字であります。指導員の言う通りにやっても上手くいかない。教え方が悪いのか、頭ではわかっているのに感覚がつかめない。そんな方が多いのではないでしょうか?

また練習中は上手くいっているのに修了検定(仮免検定)になると、緊張のせいか舞い上がってしまい、脱輪してしまう。S字が原因となって不合格になる方の多くは、こう言います。「初めてぶつかってしまいました。緊張で硬くなってしまいました。」と…。

でも実際は違います。緊張のため脱輪したのではありません。不合格のあなたは、S字を完全にマスターしていなかった、S字のことをきちんと理解していなかった、今までたまたま通れていただけだったんだと認識すべきであります。

というわけで今回は、S字が全く通過できない方はもちろん、修了検定前の再確認をしたい方、また修了検定不合格になった方、そしてお友達やご家族の方に通り方をきちんと教えたい方など、S字マスターの秘訣を基本的なことから、指導員の陥りやすいダメな指導法、私独自の解決法などをまとめていきたいと思います。

まずは敵(S字)を知ろう

S字コースの幅って考えたことありますか?まずは、技術的な話の前に今回の「敵」であるS字のことをしっかり理解しましょう。

幅が3.5mということは、普通自動車の幅は概ね1.7m(ミラーは含まない)なので単純に2台並べてしまう幅だということにお気づきだったでしょうか?

また、弧の長さは円周の8分の3ということなので、
2πr×3/8なので
2×3.14×7.5×3÷8=17.6625mということになりますね。

因みに、なんで幅って3.5mなんでしょうか??もっと広く作ってくれれば、簡単に通れるのに…。

この答えは、S字の想定場面を考えれば、わかります。
そもそも、こんな道、存在しますか?  なかなかお目にかかれないと思います。

ただ、こう考えたらいかがでしょう?

狭い一方通行の道に左右交互に連続して駐車車両が存在する場合。こういった場面が多く存在するかどうかはともかくとして、まさにこれがS字の形になりますね。

幅3.5mの根拠ですが、そもそも路端に駐車する場合、駐車する右側部分の余地が3.5m以上なければ駐車してはならないことが定められています。また公道(私道や林道、農道は除く)においても、4m以上の道幅でないと設置できないことになっているので、ルール上、道路における最低道路幅は、3.5mということになるのです。

最低道路幅が存在する以上、4mなら通れるけど、3.5mだと通れませんというわけにはいかないので、このような設定になっているわけです。

S字が苦手な人の特徴と対策

まず、S字が苦手な方の多くは、女性です。性別で判断してはいけませんが、経験上、そんな印象があります。中でも特徴的なのは、低身長の女性です。これを見て気分を害する方もいらっしゃるかと思いますが、私の経験上、そのような傾向を感じます。

何故、低身長の女性が苦手かというと、二つ理由があります。

1、目線の位置が、他の方に比べ低い為、近くの情報は全くと言っていいほど入ってこないので、道の形状や流れ、危険箇所がつかみづらく、ほぼ当てずっぽうで走行する傾向がある。

2、ブレーキペダルに合うよう座席調節をした場合にハンドルにかなり近づくことになりハンドルに対して窮屈で回しづらくなってしまう

この様な特徴は、もちろん改善の余地があります。

1、クッション(持参)を敷くなどして、目の位置を上げ、少しでも近くから遠くまで多くの情報を確認できる様にし、道の形状や車の動きを把握できる様にする。

2、ハンドルの正しい操作(回し方、戻し方)は運転の基本であり、どこを走行するときにも必要な技術となります。お家の中でもお鍋の蓋などを用いて練習しましょう。正しい回し方のできない方は、ハンドルの真っすぐがわかりづらくなるばかりか、今どのくらい回っているのかわからなくなり、S字通過の際は致命的と言えます。

因みにこの対策を取るだけで、改善されるケースも多いです。

その他の苦手な方の特徴は、走行速度が安定しないという方も多いですね。S字はゆっくりすぎると逆に通りづらくなります。理由は、ゆっくり過ぎれば一定の時間での進む距離が、短くなる(ということは一定時間における車の動きの情報量が減る)為、間違った方に進んでいてもそれに気づかないという傾向が見られます。逆に速過ぎれば、ハンドル操作が追いつかず、曲がりきれないなんてことにもなります。

速度はゆっくりすぎず、速すぎず!

(わかりずらい方のために)ブレーキを離した時のクリープ現象だと速すぎ、止まりそうな速度だと遅すぎ。少しだけブレーキを効かせながら淡々と進んでいくイメージです。敢えて時速何kmかという話はしません。どうせ、S字を通過中、速度計なんか見れませんから。

ダメな指導法

番外編として、私が思う、「こんな指導員はダメだ!」

「縁石がボンネットのこの辺に見えたら、1回転くらい回してみて!」という様な、縁石の見え方やハンドルの量で指導するのは指導としては手抜き!他の形状では通用しないし、それで通過できたとしても車両感覚は掴めぬままでS字をマスターしたとは言えません。

S字を極めるための考え方

S字を極めるには、車両感覚(どのくらいハンドルを回したらどのくらい曲がるのかとか、縁石に対して内輪差の影響を受けた後輪の動きをマスターしなければなりません。しかしながら、そんな感覚が備わっているのなら、そもそも苦労はしないし、こんな記事をここまで読み進めることはしないでしょう。

では、修了検定合格に少しでもお役に立てるよう、S字通過の考え方としてのコツをお教えします。

最大のポイントは、「大回り」です。大回りすべきところで、小回りしてしまった結果ぶつかってしまうという傾向が最も多いわけですが、「そんなことはわかっているけど、それができないから苦労している」わけです。

では、大回りのポイントを解説します。

上図の下から上に向かって走行している場合。ABCポイントそれぞれ大回りしててほしいわけですが、中でも最も大回りしていた方が良いポイントはどこでしょうか?

 

 

 

 

答えをお話しする前に先ほどの連続駐車を想定して考えてみます。

するとA、B、Cポイントは次のようになります。

これを見れば、答えが見えてくるかもしれません。教習生の方が最もぶつかりやすいのは「青い車」の右前部分であります。では何故接触してしまうのか、

それは、前方に接近してくる「赤い車」が気になり、それを回避したくなるからです。回避した結果、内輪差の影響を受け、内側に近づきすぎて接触してしまうわけです。「赤い車」は避けるのではなく、むしろ近づいた方が良い。その後「青い車」の安全が明らかになったら、「赤い車」から離れるように進行し、再び大回りのラインを通りながら、同様に今度は「黒い車」の右後ろに沿うように誘導します。

この時、気をつけるべきは、目線です。Cポイント注視しないように心掛けます。あくまでも視点は近くから曲がる先まで広く見て道の形状後輪の軌跡を想像しながら通ることが重要です。

ということで先ほどの答えはCポイントということになります。

基本的に教習生の方の運転を見ていると、Bポイントに近づいていく傾向にあり、その後一気にハンドルを回し「青い車」に近づいてしまう。いわば曲線でなくクランクのように直角に曲がろうとしてしまっている方が多いようです。

ただ問題なのは、教習所の場合は、「赤い車」のような立体障害物ではなく、縁石でありますので運転席から見た場合ボンネットの死角に入りCポイントにどのくらい近づいているかイメージがつきにくいのも事実です。

まとめ

修了検定の不合格理由で最も多いのは、S字に限らずですが、脱輪(大)により検定中止というものです。

縁石を乗り越えてそのまま通過してしまうというもの。この際に必要なのは「切り返し」ということになりますが、「切り返し」については、別の記事で上げていきたいと思います。

»【仮免検定】合格の秘訣!切り返しの方法解説

縁石に乗り上げる時点で、これが壁ならキズがつきます。今回の記事は、少なくともS字走行時に車にキズをつけないための考え方についてまとめました。

なかなか上達しない方は、この記事を見て実践していただければ、もしかしたら解決の糸口が見つかるかもしれません。

因みに、私が指導していた時は、このような説明した後、繰り返し練習をさせてましたが、しっかり操作中にも意味を考え、実践できた方はほぼ100%通過できるようになってました。

感覚さえわかれば、S字は簡単!頑張ってください。