【2027年厳格化】運転技能検査の一時不停止が「40点減点」で一発不合格に!現役指導員が解説

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高齢者講習

こんにちは!とある指定自動車教習所で、日々ドライバーの皆様の安全教育に携わっている現役の教習指導員です。

これまで、75歳以上の免許更新で課される「運転技能検査」の全体像や、指定速度での走行、信号通過などの課題について解説してきました。(運転技能検査の詳しい全体像については、こちらの記事 75歳以上の免許更新「運転技能検査」って何?対象者や検査内容を現役指導員が解説 をぜひご覧ください。)

令和4年から導入されたこの運転技能検査ですが、実は2027年から採点基準が大きく見直されることが決まっています。具体的には「安全不確認」や「方向変換」といった採点項目が新たに加わるのですが、それと同時に、今までもあった「一時不停止」の採点がとんでもなく厳しくなると言われています。

今回は、この「一時不停止」に焦点を当て、現在の採点基準と、2027年以降に待ち受ける「一発不合格」の過酷な現実について、現場の指導員としての本音を交えながら解説していきます。

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1. 【現在】実は甘かった?一時不停止の採点基準

まず、現在の運転技能検査における「一時不停止」の採点基準からお話しします。

通常の運転免許を取得するための技能試験や技能検定であれば、一時停止場所でしっかり止まらなかった場合、その大小に関係なく「一発で試験中止(不合格)」となるほど重い違反です。 しかし、現在の運転技能検査では、少し不思議なことに「一時不停止の度合い(大小)」によって減点数が分かれています。

  • 一時不停止(小)【減点数:-10点】 一時停止の停止線の手前で停止しなかったが、車の先端が交差点に差し掛かる前に停止できた場合。
  • 一時不停止(大)【減点数:-20点】 一時停止の停止線の手前で停止せず、かつそのまま交差点に差し掛かった、または差し掛かろうとした場合。

運転技能検査は100点満点からの減点方式で、70点以上残っていれば合格です。 コース内には一時停止場所が2回ありますが、極端な話、1回目で「小(-10点)」、2回目で「大(-20点)」をやってしまったとしても、合計マイナス30点。他の課題でミスがなければ、なんと合格できてしまうのです。

この基準が導入された当初、我々教習所の指導員や関係者からは「えっ?一時停止を無視しても合格できるの?」と疑問の声が続出しました。 私の現場での肌感覚で言えば、現在の技能検査はあくまで「違反すると免許更新できなくなるかもしれないよ」という高齢ドライバーへの脅し(抑止力)の側面が強かったのだと思います。

実際、検査前の事前説明で「一時停止はしっかり止まってくださいね」と警告しているにも関わらず、スーッと通過していく高齢者の方は非常に多いのが現実です。

2. 制度の矛盾?「一時不停止」の違反は検査対象外という事実

ここで、指導員としてどうしても納得がいかない「制度の矛盾」について触れておきます。

一時不停止は、出会い頭の衝突など、大惨事や死亡事故に直結する非常に危険な違反です。 しかし驚くべきことに、75歳以上のドライバーが普段の運転で一時不停止の違反(切符を切られる等)をしたとしても、運転技能検査の対象となる「11類型の特定違反」には含まれていないのです。(※今後対象に追加されるかは未定ですが、現状は対象外です)。

警察庁のデータ分析上、「逆走(通行区分違反)」や「運転操作不適」、「通行帯違反」などの方が、その後の重大事故につながる傾向が強いという判断なのでしょう。高齢者の一時不停止に対しては、どうも制度全体が「寛容」すぎるように見えます。

普段の運転で一時不停止をしても検査には呼ばれないのに、いざ検査になると採点項目には入っている。現場からすると、なんとも言えない違和感が残るのが正直なところです。

3. 【2027年から激変】一時不停止(大)が「40点減点」で一発アウトに!

しかし、そんな甘い状況も終わりを迎えます。2027年の見直しから、運転技能検査での一時不停止(大)の評価が激変します。

完全に停止せずに交差点に飛び出した場合、優先道路を走ってくる車の有無に関わらず、「止まらずに交差点に入った」という事実だけで一気に【40点減点】となります。

前述の通り、70点以上で合格のテストにおいて40点減点されるということは、事実上の「一発不合格」が確定するということです。

もちろん、何度受けても合格基準に達しなければ、運転免許の更新はできず失効となります。「ちょっとスピードが出たまま交差点に入っちゃった」という1回のミスで、長年寄り添ってきた運転免許証を失うことになるのです。

4. 長年のクセ「止まったつもり」が命取りに(警察の3秒ルール?)

長年運転しているベテランドライバーの方に非常に多いのが、「ルールは知っているけど、完全にピタッと止まらなくても、徐行しながら左右の確認ができれば大丈夫でしょ?」という甘い考えです。 厳しい言い方をすれば、一時停止というものを「なめている」方が本当に多いのです。タイヤが完全に停止していない「ローリングストップ(止まったつもり)」が完全にクセづいてしまっています。

交通機動隊などの厳しい警察官の中には、取り締まりの際に「停止線で止まってから、3秒かけて左右を確認して、それから発進しなさい」と指導する方がいます。 いわゆる「3秒ルール」と呼ばれるものですが、もちろん道路交通法に「3秒止まれ」なんて記載はどこにもありません。車輪が完全に停止すれば、法律上は一時停止の要件を満たします。

しかし、なぜ警察官がわざわざ「3秒」と言うのか。 それは、「それくらいしっかり止まって、首を振って確認しないと、自転車や歩行者、猛スピードで来る車は見落としてしまって危ないよ」という現場の真理だからです。

交差点事故の中で最も多いのが、この一時不停止や安全不確認による「出会い頭事故」です。ご自身の「これくらいでいいだろう」という甘い考えが、大きな事故を生んでしまうことは間違いありません。

まとめ

2027年から一時不停止(大)の減点数が40点となることで、運転技能検査の合格率は間違いなく大きく下がると予想されます。

普段の運転での一時不停止は検査に呼ばれる対象外(11類型に入っていない)なのに、いざ検査本番でやらかすと一発アウトになるという制度のチグハグさは相変わらず残ります。 しかし、ルールが厳格化される以上、それに適応できなければ免許は更新できません。果たして、どれくらいの高齢ドライバーが「次から一発アウトになる」というこの事実と厳しさを理解してハンドルを握っているのでしょうか。

このブログを読んでくださっている皆さんは、ぜひ今日の運転から「停止線でタイヤを完全にピタッと止める」「3秒数えるつもりでしっかり左右を見る」という基本中の基本を、改めて体に叩き込んでください。 その毎日の積み重ねが、厳格化された検査を一発でクリアする唯一の近道になります!