2026年4月から自転車のルールが厳格化され、青切符(反則金)の導入や車道通行の原則などが大々的に報道されました。「ちょっとくらい大目に見てもらえるだろう」という考えはもはや通用しません。
しかし、警察の取り締まり以上に恐ろしいものがあります。それは、スマートフォンを構えた**「市民警察」**の存在です。 ルール違反をしている自転車を撮影し、X(旧Twitter)やInstagram、TikTokなどでネットに晒し上げる行為が横行しています。少しでも間違った乗り方をすれば、あっという間に全国へ拡散され、社会的な制裁を受ける恐怖と隣り合わせの時代になってしまったのです。
かく言う私も、教習所業界に身を置く人間として、自転車通勤は避けています。万が一、無意識のうちにルールに反してしまい、それを教習生に見られでもしたら「あそこの指導員が違反していた」と悪評が立ちかねないからです。
「じゃあ、足がなくなって困るんだけど……」という方へ。 私がプロの視点から強く提唱したいのが、**「自転車に乗るのをやめ、小型AT二輪免許(125cc以下のスクーター等)を取る」**という最強の選択肢です。
今こそ「小型AT二輪免許」を取るべき4つの理由
なぜ原付(50cc)でもなく、普通二輪(400cc)でもなく、「小型AT」なのか。そこには明確な理由があります。
① 日本国内最強のシティコミューターである
原付免許の手軽さは魅力ですが、「時速30km制限」「二段階右折の義務」「二人乗り禁止」という、現代の交通の流れに乗れない煩わしい縛りが多すぎます。 しかし小型二輪なら、これらの原付特有のルールは一切適用されません。制限速度は車と同じ、右折も通常通り、二人乗りも可能です。高速道路に乗らない日常の移動(通勤・通学・買い物)であれば、中型バイクと全く変わらない自由度でスイスイ走れるのです。
② 4月法改正の「追い越し地獄」を唯一回避できる
前回の記事でお伝えした通り、車は「自転車を追い越す際、1m以上の間隔を空けるか減速する。ただし黄色い線は踏んではいけない」という地獄のルールにより、各地で大渋滞を引き起こしています。 二輪車も法律上はこのルールの対象ですが、車幅が圧倒的に狭いため、黄色い線を踏むことなく、安全な側方間隔を保ったまま自転車をスムーズに追い越すことが可能なのです。今回の法改正の悪影響を最も受けていない、まさに勝ち組の乗り物と言えます。
③ 圧倒的なコスパと手軽さ
普通二輪(中型バイク)と比較すると、小型ATは何もかもが手軽です。 車体価格が安く、税金も格安。自動車保険の「ファミリーバイク特約」が使えるため、保険料も大幅に抑えられます。さらに、駅前などの駐輪場でも「125cc以下」であれば停められる場所が多く、維持のハードルが非常に低いのが特徴です。
④ 踏み間違い事故ゼロで、老後の幸福度を守る
近年、高齢ドライバーによる「アクセルとブレーキの踏み間違い事故」が連日報道され、家族から免許返納を強く迫られるケースが急増しています。しかし、移動手段を奪われて家に閉じこもることは、人生の幸福度と健康を著しく低下させます。 バイクは手でアクセルとブレーキを操作するため、**足の踏み間違いによる暴走事故は物理的に起こりません。**将来、高齢になった際に普通車の免許だけを「一部返納」し、二輪免許だけを残すという選択をすれば、安全に移動の自由を確保し続けることができます。
まとめと次回予告
手軽で、維持費が安く、法改正の波もすり抜け、老後の自由まで担保してくれる「小型AT二輪」。 ただし、年齢を重ねてからの二輪免許取得は、体力やバランス感覚の面で非常にハードルが高くなります。だからこそ、若く動ける今のうちに取得しておくことを強く推奨します。
さて、125ccや原付の話が出たところで、最近ネット上でこんな噂を耳にしませんか? 「原付免許で125ccに乗れるようになったらしいぞ!」 「車の免許を持っていれば乗れた原付が、今後は乗れなくなるらしい!」
実はこれ、完全に誤解と出鱈目が入り混じった情報です。 次回は、多くの人が勘違いしている「新基準原付」の真実について、プロの指導員が分かりやすく徹底解説します。お楽しみに!


