【教習所トラブル】途中退学で応急救護は免除になる?一発試験と取得時講習の落とし穴

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雑談

教習所に通い始めたものの、お仕事の都合や引っ越しなど、さまざまな事情で途中で退学(退校)し、運転免許試験場での「一発試験(直接受験)」に切り替える方は少なからずいらっしゃいます。

今回は、そんな一発試験の受験に関わる「取得時講習(応急救護)の免除」について、実際に当校へ寄せられたお問い合わせと、現場で起きたリアルな勘違いトラブルについてお話しします。

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1. 事の発端:お客様からの「ある問い合わせ」

先日、当校を第二段階の途中で退学されたお客様から、一本のお電話がありました。 お客様の退学時の教習状況は以下の通りでした。

  • 修了している教習: 応急救護(3時限)
  • 未修了の教習: 危険を予測した運転、高速道路での運転 など

その後、お客様はご自身で勉強し、試験場での一発試験に挑戦。見事、学科試験に合格されました。 そして技能試験の予約をする際、試験場の窓口でこう質問したそうです。 「教習所ですでに応急救護の授業を終わらせているので、合格後に受ける『取得時講習(応急救護)』は免除になりませんか?」

すると試験場の担当者からは、「では、受講した教習所で証明書をもらってきてください」と案内されました。これを受けて、お客様は当校へ「応急救護の証明書を出してほしい」とご連絡をくださったのです。

2. 現場の困惑と事実確認:二俣川・府中試験場への問い合わせ

このお電話を受け、教習所のスタッフである私たちは全員首を傾げました。 「えっ? 通常の教習で受けた応急救護で、試験場の取得時講習が免除になるなんて話、今まで一度も聞いたことがないぞ……?」

しかし、試験場の窓口でそう言われた以上、無下に断るわけにもいきません。念のため、私自身がK県の試験場と隣接県の試験場の両方に直接電話をかけ、事実確認を行いました。

その結果は、やはり予想通りでした。

【結論】 教習所を途中退学した場合、通常の教習枠で応急救護を受講していても、試験場での取得時講習は「免除の対象にはならない」との回答でした。 (※もちろん、当校から免除の効力を持つ証明書を発行することもできません)

「取得時講習として応急救護をやっていたならまだしも、通常の教習では免除になりません」と、試験場の担当者からもはっきりと言われました。そりゃそうだよね、と私たちも納得した次第です。

3. なぜ試験場は間違った案内をしたのか?

ここで一つの大きな疑問が残ります。絶対に免除にならないのに、なぜ試験場の窓口担当者は、最初にお客様へ「証明書をもらってきて」と案内してしまったのでしょうか?

誰がその案内をしたのか記録がないため推測にはなりますが、おそらく「特定教習」との勘違い(ミスコミュニケーション)が原因だと考えられます。

お客様が窓口で、「教習所ですでに応急救護を受講しました」とだけ伝えたとします。それを聞いた試験場の職員は、細かい状況(途中退学したことや、通常の教習枠であったこと)を深く確認せず、「あぁ、この人は事前に教習所で『特定教習』を受講してきたんだな」と勝手に思い込んでしまったのでしょう。 だからこそ、「じゃあ、その時の証明書(=特定教習修了証明書)をもらってきてください」という間違った回答に繋がったのだと推測できます。

教習所や試験場で働く私たちプロからすれば、「通常の教習」と「特定教習」が法的にも全くの別物であることは当たり前の常識です。しかし、一般のお客様からすれば、どちらも同じ教習所で受ける授業であり、その違いなど分かるはずがありません。「どう伝えれば正確に相手に理解してもらえるか」を一般の方に要求するのはあまりに酷な話です。

試験場側もしっかりと最新の情報を更新し、お客様の状況を正確にヒアリングして、間違った案内で受験者を混乱させないようにしていただきたいと、指導員として率直に苦言を呈したくなる出来事でした。

4. 正しい免除のルートとまとめ

では、本来どのような手順を踏めば、一発試験合格後の「取得時講習」は免除になるのでしょうか? 実は、正しいルートは大きく分けて2つしかありません。

  • ① 教習所で「卒業証明書」を発行してもらう これは一発試験ではなく、通常の教習所を最後まで卒業する一般的なルートです。指定自動車教習所を卒業して「卒業証明書」をもらえば、それが技能試験免除と取得時講習免除の強力な証となります。
  • ② 事前に「特定教習」を受講しておく 一発試験に合格する「前」に、教習所などで「特定教習」という専用の講習を高い費用を払って受講しておくルートです。これを修了していれば、試験合格後の講習は免除(即日交付)となります。しかし、これは「合格後に受ける講習を先に受けているだけ」であり、もし一発試験に落ち続ければ、払った講習費用が無駄になってしまうリスクがあります。

【まとめ】 今回のケースから学べる最大の教訓は、「教習所で免許を取るための通常の『教習』と、試験場受験者が受ける『特定教習』や『取得時講習』は、似て非なる全くの別物である」ということです。

ご自身の教習履歴が試験場でどのように扱われるのか迷った際は、自己判断や言葉足らずな質問で済ませず、「自分は途中退学した」「これから一発試験を受けたい」など、現在の状況を正確に伝えて確認することが大切です。

それでは、次回は一発試験の大きな関門でもある「取得時講習」そのものの詳細についてお話ししていきます。お楽しみに!