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【2017改正道路交通法】2019年あなたの免許で乗れる車、徹底解説

MichaelGaida / Pixabay

2017年3月12日施行された改正道路交通法によって、準中型免許が新設されました。これによって、第1種の運転免許区分が細分化され、取得する免許の幅が広がった一方で、乗れる車の重量制限についても細かくなりすぐたため、自分の免許で一体何が運転できるのか、また運転できないのか、改正されてから1年以上経過した今でも理解していないドライバーが多いのが現状です。

教習所に通う方でこんな方がいました。

運転免許の取り直しで、実は以前運転免許を取り消されたという方。差し支えなければということで、取り消しになった理由を尋ねたところ、

「会社の最大積載量2tのトラックで走行中、白バイに止められました。運転免許を提示したところ、あなたの免許ではこの2t車を運転することはできないとの指摘を受け、無免許運転により取り消しになってしまった。」とのことです。

その事実を知らなかった会社のあり方にも問題がありますが、やはり自ら運転することができない車両であるという認識がなかったことが一番の問題となったわけです。運転免許の管理は自ら徹底して行うもの。「うっかり失効」なんて言葉もありますが、知らなかったでは済みません。

というわけで今回は、教本を読んでもわかりづらい、「あなたが運転できる車の重さ」について徹底解説していきたいと思います。

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最大積載量と車両総重量

最大積載量とは、その車両が積載することができる貨物の最大限度の重量を示すもので、
右絵でいう赤色部分の最重量貨物の重さのことです。

 

車両総重量とは、その車両の最大定員(人の重さは55kgで計算される。)が乗車し、
積載することができる最重量の貨物を乗せた自動車全体の重さのことを言います。
右絵でいう全てのが最大の状態だった場合の重さを示します。

 

 

あなたの免許で運転できる車を解説

上の表では、免許を取得した年代ごとに運転できる車両が異なるため、わかりやすく表にしたものです。

2007年6月1日までに普通自動車免許を取得した方

今思えば最高の時代、普通免許を取得しただけで最大積載量4tの車両を運転できました。今の免許区分に合わせると「中型8t免許」と呼ばれています。

大型免許も今でいう中型免許になる最大積載量5.5t程度の車両を用いて練習できたため、試験場での一発試験でも十分取得可能な免許でした。私自身もこの時代に免許を取得し、学生のうちに大型まで練習なしの一発試験で取得してしまいました。

しかしこの時代の運送業は、「早い」「安い」というのが売り文句だったため、大型貨物による重大事故が絶えず、法改正へと流れていきました。

残念です。

2007年6月2日〜2017年3月11日までに普通自動車免許を取得した方

この時、中型貨物自動車が新設されました。

世はゆとり教育世代と呼ばれる人たちが社会に出てきた頃、男性もオートマチック免許を取得する人口が増えて、貨物自動車なんか眼中にないといった感じ。若者の車離れ、少子高齢化の波が押し寄せて教習所業界も一校、また一校と学校閉鎖に追い込まれていきます。

一方、日本の血液とも言える運送業界へ就職する若者が激減。まさに現在の運送業界人手不足の原因とも言える法改正となりました。

教習所では大型教習で使用する車両が5tクラスから10tクラスへの改正に伴い、車両準備、コース改修など予算的に無理があるところばかりで、ほとんどの教習所が大型教習から手を引きました。

その結果、一つの教習所に入校が集中するため、予約が取れないなど、問題も発生しています。

こうした背景の中、免許制度に関する問題が発生します。普通免許で運転することができる最大積載量2tの貨物自動車でも、冷蔵車やユニック車など車両装置により車両総重量が5tを超えてしまい、当時の普通自動車免許では運転することができません。その車両を運転するためには、20歳から取得できる中型貨物自動車免許が必要ということで、実質高卒での採用ができない企業が増えてしまったということです。

そこでトラック協会や全国高等学校長協会などから国へ要請があり、運送業への斡旋を促す仕組みづくりの提案がなされました。

結果的にこのことが、2017年の改正道路交通法への引き金になったわけです。

2018年現在、普通自動車免許を取得した方

この法改正によって、一番迷惑だったのが、教習所業界。

1、準中型用のコース改修と車両準備にお金がかかる
2、新免許が増えたことによって他車種も含め教習を受講する種類も増加、この結果不適正事案が急増する恐れあり
3、準中型免許は期待ほど入校しないため、なんのための法改正だったのかいささか疑問が残る
4、高校側により就職先を斡旋したいということが引き金になったわけですが、卒業するまで免許を取らせない高校がいまだに多い

その他、様々な問題もありますが、ひとまず18歳で取得可能な準中型免許を取得すれば運転できない最大積載量2t車はなくなるので、そういった問題は解消されたことになります。

普通自動車免許で運転してはいけない車

最大積載量2t以上で車両総重量3.5t以上の車両です。一部の大きなアメ車も運転できません。

少しでもトラックや大きなアメ車を運転したいと考えているなら準中型免許を取得してください。
準中型免許は、普通自動車免許を取得してなくても取得可能なので、時間とお金に少しでもゆとりのある方は、準中型免許をお勧めします。

尚、準中型免許はAT限定免許はありませんので、あしからず。

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まとめ

意外と理解してない方の多い、昨年施行された改正道路交通法のお話。教本を読んでもいまいち理解でいなど、相談もあったりします。

今回は特に、運送会社を経営されている方必見となっております。知らず知らずのうちに従業員の方に無免許運転をさせてしまったというわけにはいきませんので、今一度、ご自身の所有する車両の最大積載量と車両総重量、そして従業員の方の免許証を合わせてチェックして間違いがないようにお気をつけください。