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【都道府県・交通事故】本当に愛知県は危ないのか?徹底検証!

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毎年、警察庁から発表される交通事故統計ですが、

交通事故死者数ワースト10はだいたい同じ顔ぶれ。
愛知県、千葉県、大阪府、埼玉県、神奈川県、東京都、北海道、兵庫県、茨城県、静岡県とかそんなところでしょうか。

※因みにこの記事を書いている現時点では、16年連続1位の愛知県を押し退けて、千葉県が独走中となっています。

それで、一番死者が少ないのは、鳥取県、島根県あたり。

「これって当たり前じゃない?」と思いませんか?

愛知県が毎年1位の理由は単純に車の保有台数がダントツで多いからで、最も少ないのは鳥取県、その差はが10倍以上になります。

車が多い場所と少ない場所ではどっちが事故に遭いやすいかと言えば、当然前者となります。

私はこんなに当たり前の事故統計ですが、毎年楽しみにしています。順位だけでも話のネタになりますからね。

 

しかし、ふとこんなことを感じました。

「仮に全ての都道府県が同じ保有台数だったとしたら どの都道府県が最も死者数が多くなるか?」

「死者数ランキングが変わる?」

「変わるなら何故変わるのか?」

「車の保有台数だけではなく、人口や総延長も一律にしてみたら面白いんじゃない?」

 

個人的な興味本位での思いつきですから、最も事故に遭いやすいのが車が多い愛知なのは変わりませんが、しかしこの検証によって本当に危ない地域がわかるのではないか??

というわけで事故件数に影響しているだろう条件を平均化にした場合、どの地域が最も死者数が多くなるのかを検証してみました。

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交通事故件数に影響している条件とは

車の保有台数

交通事故件数に最も大きく影響していると言われているのが保有台数です。

2018年の交通事故件数、交通事故死者数が共に最も多かったのは愛知県ですが、車の保有台数もダントツで多く、その数525万台です。
保有台数2位の東京都は442万台なのでその差は80万台以上となっています。

逆に最も少ないのは鳥取県の47万台ですから、その差は10倍以上。さらに愛知県や東京都のような大都市圏では近隣の地域からも車が多く流入していることが考えられ、実質的な割合は10倍程度ではすまないでしょうね。

因みに2018年の交通事故死者数が100人を上回った地域は、

愛知県、千葉県、埼玉県、神奈川県、兵庫県、大阪府、東京都、北海道、福岡県、茨城県、静岡県、新潟県

ですが、新潟県以外は全て保有台数が200万台を超えており、車の保有台数が多ければ交通事故死者数も多いということは明らかであります。

人口

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当然ですが、車の保有台数が多いということは、それだけ多くの人が住んでいるということになります。

状態別交通事故死者数を見ると、歩行中に亡くなっている方が最も多く、次いで車を運転中、自転車運転中、自動二輪運転中の順となっています。人が多ければそれだけ車と接触する可能性が上がるのは当然で、交通事故も人口の多い大都市で多く起こっている傾向にあります。

しかしながら、必ずしも人口が多いから死者数が多くなるわけでもなく、人口の最も多い東京都の死者数は、7位(2018年)となっております。

道路の総延長

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総延長とは、林道や農道を除く全ての道路をつなぎ合わせた場合に一体どのくらいの長さになるかということで、交通事故件数には道路の総延長も大きく関わっていると言えるのではないでしょうか?

例えば、総延長が最も長いのは北海道ですが、道路に全ての車が出てきても埋め尽くされることはないでしょう。
逆に大阪のように総延長が短い地域で保有台数が多いということは、それだけ道路が車に埋め尽くされているということがわかります。

今回は、車の長さを5mとして、車両台数全てが道路に出てきた場合、道路がどのくらい埋め尽くされるかを算出してみました。

計算はこんな感じです。

{(車の保有台数 ✖️ 5m) ➗ 1000} ➗ 道路の総延長

✖️100%

で算出しました。

この結果最も道路が埋め尽くされているのは、

大阪府の91%、ついで東京都の87.6%、神奈川県72.7%でした。

逆にゆとりのある県は

島根県の14.4%、岩手県15.1%、宮城県15.7%という順でした。

その他の考えられる条件

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平均化することはできませんが、この他考えられる条件は、

気候や地形

季節によって雪が多く降る地域、降雨量の多い地域など様々です。

例えば新潟県は、車の保有台数も人口も全国平均か、またはそれ以下であるにも関わらず、交通事故死者数は年間100人を超える結果となっています。具体的な原因はわかり兼ねますが、もしかしたら気候が大きく影響しているのかもしれません。

新潟県の気候は、全国的にみても日照時間が少なく、特に冬季に降水量が多くなっています。また気温も下がることから冬場は雪や凍結が多くみられ、こうした要因で死亡事故につながっていることも否定できないでしょう。

逆に災害などが少ない地域は鳥取県や島根県と言われているみたいですね。これはまさに事故件数にそのまま現れているようにも思いますが、車の運転でも気候や地形の問題は大きいように思います。

道路環境

道路環境も様々です。例えば、一つの交差点単体で見ても年間何回も事故が起きる魔の交差点が数多く存在する地域(埼玉県に多いようです。)があります。

また、人口は少ないが、人が多く集まる観光地があり、観光客の事故が多い地域も挙げられるでしょう。

年齢層

地域によっては、高齢の方が多く住んでいるところもあります。

75歳以上の方が引き起こす死亡事故の割合は、若年層に比べ2.5倍以上と言われています。それは、認知症にかかる確率も大幅に上がり、高齢者の7人に1人は認知症にかかている状態です。そのような方が多く住んでいる地域では、高齢運転者だけでなく、高齢者の歩行にも十分配慮しなければなりません。

現在、交通事故死者の54%が高齢者となっています。高齢者の事故対策が、交通事故死者数現象の最も近道なのではないでしょうか?

地域ごとの考え方の違い

その地域ごとに走り方の特徴が称されることがあります。

例えば、愛知県の進路変更合図を出さない走り方を「名古屋走り」、茨城県の対向直進車よりも早く右折する「茨城ダッシュ」などが挙げられますが、その地域の運転マナーが悪いなどの理由で名前がつけられます。

その他、煽り運転の検挙数ダントツ1位の兵庫県や

信号のない横断歩道で譲らない栃木県など、悪いデータは公開されています。

このような何故か地域ごとに根付いた走り方が事故件数に影響しているのは考えられますが、

人の感情を数字化するのは難しいので今回の検証には考慮されていません。

検証方法について

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上記のように交通事故件数に影響する要因は様々考えられますが、これらを平均化した場合、交通事故死者数がどのように変化するかを検証したものです。

因みに2018年の交通事故死者数は3,532人(現時点で戦後最少)ですが、この数字を平均化した指数に当てはめ真の死者数ランキングを決めるということです。

平均化する内容

(1)車両台数

全国平均を1とした場合の指数を算出

(2)車の飽和率

上記で紹介した「道路の総延長に対して、車が全て道路に出てきた場合、どのくらい埋め尽くされるか」について

車の飽和率(%)の平均を1とした場合の指数を算出

(3)1人あたりの保有台数

人口1人当たりどのくらいの車両を保有しているか

(車両台数 ➗ 人口)

この平均を1とした場合の指数を算出

見込み事故件数を算出

〔2018年事故件数〕を(1)✖️(2)✖️(3)で割ったもの。

そうすると(1)〜(3)を平均化した見込の事故件数が算出される

見込み事故件数に死亡事故率を乗じる

死亡事故率とは、1回の事故が死亡事故になった確率で
(2018年の死者数)➗(2018年の交通事故件数)✖️100%を都道府県ごとに算出したもの

見込み事故件数に死亡事故率を乗じると都道府県ごとの死者数がわかるという検証方法になります。

検証結果

検証結果については「note」でまとめました。

確認される方はこちらをどうぞ。

今回の検証については、危ない地域を特定することを目的としているわけではありません。
当たり前ですが、車両台数が多い地域が事故数が多くなるのは必然です。

例えば宝くじを買うために 銀座のチャンスセンターに並ぼうとします。
何故チャンスセンターが当たるかって言ったらもちろんそれだけの枚数が売れるからです。売れてないお店よりも売れているお店の方がお店自体の当たるチャンスは増えますよね。だからみんな並ぶんです。当たるチャンスのあるお店の方がいいですからね。

結局交通事故も同じです。

車が多く走っている地域と走ってない地域では、どちらがぶつかるリスクが大きいですか?

当然車が多い地域ですよね。

今回はそれを平均化したわけですから、どこが危険かではなく、毎年発表される事故統計に対して何に注目すべきかを検証したわけです。

人口や車両台数、総延長が平均化されれば、本来見えない危険要素が見つかるかもしれないという思いで検証しました。

単なる数字ですが面白いことがわかりましたので、ぜひnoteを見にきてくださいね。

 

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次回予告

今回は見えない危険性とは何かを導き出すべく検証しましたが、次回は、本当に危険な都道府県は一体どこかということについて考えてみます。

人口や車両台数なども考慮して危険な地域を特定いたします。本当に車両台数の多い愛知県は危ないのか??お楽しみに!