前回の記事では「駐車と停車の違い」について解説しました。車に乗ったまま人を待つ行為も「駐車」になり、たとえ3分でも違反になる可能性がある法律の盲点についてお話ししましたね。まだ読んでいない方は、ぜひこちらをご一読ください。
【現役指導員が解説】3分でも違反!? 9割の人が勘違いしている「駐車」と「停車」の決定的違い https://online-ds.jp/2026/06/01/difference-between-parking-and-stopping/
さて、今回はその続編です。そもそも「駐車も停車も、1秒たりとも停めてはいけない場所(駐停車禁止場所)」について解説します。「法律で決まっているから」というだけでなく、なぜそこがダメなのか、具体的な危険な理由とともに見ていきましょう。
駐停車禁止場所と「絶対に停めてはいけない理由」
以下の場所は、駐車だけでなく停車も禁止されています。もしここに停まった車がいたら、周囲にどんな危険が及ぶか想像しながら読んでみてください。
【大前提】標識や標示で指定されている場所 [※ここに駐停車禁止の標識・標示のイラスト/写真] これは言うまでもありませんね。標識等で明確に禁止されている場所です。
【その場所自体が禁止】
- トンネル

暗くて見通しが悪いため、停まっている車に後続車が気付くのが遅れ、大事故や多重追突の危険性が非常に高くなります。 - 軌道敷内(路面電車の線路)

路面電車は急に止まれません。電車の運行を妨げるだけでなく、電車との衝突という大事故に直結します。 - 上り坂の頂上付近・勾配の急な坂(上りも下りも)

上り坂の頂上付近は、向こう側が見えないため対向車と正面衝突する危険があります。また、勾配の急な坂ではブレーキが効きにくく、追突された際にそのまま暴走してしまう危険性が高いのです。
【そこから5メートル以内が禁止】
- 交差点とその端から5m

もしここに車がいたら、左折や右折をする車の邪魔になり、大渋滞を引き起こします。さらに、歩行者や自転車の巻き込み事故の大きな原因にもなります。 - 道路の曲がり角から5m

見通しが悪く、カーブを曲がってきた車が、停まっている車を避けきれずに衝突する危険があります。 - 横断歩道(自転車横断帯)とその端から5m

停まっている車が巨大な死角を作り、渡ろうとしている歩行者が後続車からはねられる危険性が極めて高くなります。もしここに車が停まっていたら、横断しようとしている小さな子どもは絶対に見えませんよね?
【そこから10メートル以内が禁止】
- 踏切とその端から10m

踏切のすぐ近くに車が停まっていると、後続車が踏切内で立ち往生する原因になり、列車との重大な衝突事故を招く恐れがあります。 - 安全地帯の左側とその前後10m

安全地帯は、路面電車などに乗り降りする歩行者を守るための絶対的な空間です。ここに停めると死角ができ、歩行者を極めて危険な状態にさらすことになります。 - バスの停留所から10m(※運行時間中)

バスの円滑な発着を妨げるだけでなく、バスの陰からの飛び出し事故を誘発します。バスの後ろから人が飛び出してきたら、後続車は避けられません。
学科試験に一発合格!魔法の暗記法「トキ坂コマオ 不安定」
これから免許を取る教習生の皆さんへ、現役指導員直伝の最強の語呂合わせを紹介します! これさえ覚えれば、駐停車禁止場所は完璧です。
「トキ坂コマオ 不安定(トキさかコマオ ふあんてい)」
この語呂合わせの最大のポイントは、距離ごと(0m、5m、10m)にグループ分けされていることです。そのため、学科試験で嫌らしい引っ掛け問題が出ても、絶対に間違えません。
- 【0m(その場所自体)】トキ坂
- ト:トンネル
- キ:軌道敷内
- 坂:坂道(上り坂の頂上付近、勾配の急な坂)
- 【5m以内】コマオ
- コ:交差点
- マ:曲がり角
- オ:横断歩道(自転車横断帯)
- 【10m以内】不安定
- 不:踏切
- 安:安全地帯
- 停:停留所(バス・路面電車)
まとめ:理由を知ればルールは忘れない
交通ルールを単なる丸暗記で済ませようとすると、いざという時に忘れてしまいます。しかし、「なぜそこが禁止なのか」「そこに停めたら周囲にどんな危険があるのか」という弊害を理解すれば、自然と停めなくなりますし、学科試験でも迷うことはありません。
皆さんの毎日の安全運転と、学科試験の一発合格を心から応援しています!

