問題

「この信号の時は、車両は、左折・直進・右折のみ進行することができる」
⭕/❌/わからない
正解
❌
解説
一見すると、赤信号のときに点灯している矢印信号は「その方向だけ進める」という意味です。
この信号では 直進・左折・右折 が可能です。
しかし実際にはもう一つ、転回(Uターン) もできるのです。
つまり、問題文にあった「のみ」という表現が誤りとなります。
矢印信号の基本ルール
矢印信号は、赤信号のときでも特定方向への進行を認めるものです。
- 左矢印 → 左折可能
- 直進矢印 → 直進可能
- 右矢印 → 右折可能(+転回)
ただし、次の点に注意が必要です:
- 矢印信号が適用されるのは「車両(路面電車を除く)」
- 歩行者は矢印信号に従わず、通常の赤信号に従う
- 路面電車も矢印信号には従わず赤信号に従う
平成24年(2012年)改正前はどうだった?
実は、この 「右矢印での転回」 は、もともと認められていませんでした。
それ以前に免許を取った方なら「矢印信号で転回なんて違反だ!」と思うかもしれません。
では、なぜ法律が変わったのでしょうか。
転回できなかった時代の現実
右矢印で転回が禁止されていた時代でも、多くのドライバーが自然に転回していました。
そしてその先には… 白バイ隊員が待っている。
捕まった運転手は必ずこう言います:
「矢印信号で転回できなかったら、いつ転回するんだよ💢」
それに対して白バイ隊員は:
「だから、この信号では転回しちゃダメなんです」
このやり取りが日常茶飯事だったのです。
ルール改正の背景
「転回禁止」の明確な標識がないのに、矢印信号で転回できないのはおかしいのでは?
という現場の混乱が積み重なった結果、平成24年4月に法改正が行われました。
これにより、右矢印信号で転回が可能 となりました。
もう10年以上前の改正ですが、未だに古い知識で「矢印で転回は違反」と誤解している人もいます。
転回の事故リスク
転回が認められるようになった一方で、事故が増えてしまっては意味がありません。
実際、転回にまつわる事故は今でも非常に多いのです。
なぜ事故が多いのか?
- 転回車両は「道幅が足りるかどうか」ばかり気にして、対向車への注意が疎かになる
- 直進している車からすると「まさかここで転回してくるとは思わなかった」というタイミングで接触する
- その結果、直進車の速度が高いまま衝突しやすく、死亡事故につながりやすい
つまり、ルールは緩和されても「危険性は高まった」と言えるのです。
学科試験対策のポイント
- 矢印信号が出ているときは「その方向への進行+転回」が可能
- 赤信号+右矢印 → 右折と転回はOK
- 直進矢印や左矢印では転回はできない
- 路面電車や歩行者は矢印信号に従わない
👉 このあたりを試験問題ではひっかけてきます。
特に「のみ」という表現が出てきたら注意しましょう。
実際の運転での注意点
- 転回をするときは「対向直進車」に最も注意する
- 転回禁止の標識がないか必ず確認する
- 転回そのものは合法でも、安全確認を怠れば一瞬で重大事故になる
まとめ
矢印信号は一見シンプルですが、試験でも実際の運転でも大切なポイントが隠れています。
- この信号では 直進・左折・右折・転回 が可能
- 平成24年の改正で「右矢印による転回」が認められた
- ただし、事故の危険性は非常に高いため要注意
学科試験を突破するためにも、また実際の運転で安全を守るためにも、正しい知識と慎重な行動を身につけましょう。