普通のMTを取るくらいならコレ!準中型免許で乗れる車と「食いっぱぐれない」理由

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交通ルールその他

「準中型免許って、結局何が乗れるようになるの?」

前回の中型免許に引き続き、今回は普通車と中型車の間に位置する**「準中型免許」について解説していきます。 実はこの免許、世間的には少し中途半端なイメージを持たれがちなのですが、指導員目線で言わせてもらうと「めちゃくちゃ需要があって、将来食いっぱぐれない最強の免許」**なんです。

今回は、そんな準中型免許の隠れた魅力と、絶対に知っておくべき過去の「法改正の闇」について熱く語っていきます!

前回の記事はこちら「中途半端なんて言わせない!中型免許で運転できる車と「意外なメリット」を現役指導員が徹底解説

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1. そもそも準中型免許って何?

準中型免許は、平成29年(2017年)3月に新設された、比較的新しい歴史の浅い免許です。(なぜこんな免許ができたのか、その複雑な歴史についてはこちらの記事で解説しています👉 車の免許の歴史

まずは、準中型免許で運転できる車の重さの条件を見てみましょう。

  • 最大積載量(積める荷物の重さ): 2t以上 4.5t未満
  • 車両総重量(車+荷物+人間のトータルの重さ): 3.5t以上 7.5t未満

数字だけ見てもピンとこないですよね。簡単に言うと、**「街中でよく見かける、小さめのトラック(いわゆる2トントラック)はほぼ全て運転できるようになる」**ということです。

今の「普通車免許」で運転できるのは、軽トラックや極小サイズのトラックだけです。これでは正直、トラックに乗ってする仕事はほとんどできません。しかし、準中型を持っていれば運送系以外の業種で使われるトラックの大部分をカバーできるため、少しでもトラックに乗る可能性があるなら「必須」と言える免許なのです。

2. ズバリ!将来の方向性が決まっていないなら「準中型」を取るべし

日本の教習所では、17歳6ヶ月になれば仮免許まで取得可能です。つまり、高校3年生になった段階で「どの免許を取るか」という選択を迫られます。

ここで多くの若者が「オートマ(AT限定)にするか、マニュアル(MT)にするか」で迷うのですが、現役指導員から言わせてください。 迷うポイントが間違っています。本当に考えるべきは「普通車ATか、準中型か」です。

今の時代、普通の乗用車でMT車に乗る機会なんてほぼゼロです。需要のない普通車のMT免許を取るためにわざわざ苦労するのは、正直もったいないと感じてしまいます。 (※唯一の例外として、2026年から準中型・中型免許に「AT限定」が新設されました。このAT限定を解除する際の審査は「普通車のMT車」で行うため、将来大きなMTトラックに乗りたいという野望があるなら、普通車MTを取っておく価値はギリギリあります)

もしあなたが「将来どんな仕事をするかまだ決まっていない」のであれば、迷わず準中型免許を取りましょう。世の中、いつどんな仕事に就くか分かりません。準中型免許を「持っているだけ」で重宝される仕事は、皆さんが思っている以上にたくさんあるのです。

3. 準中型免許で運転できる車と「5t限定の闇」

準中型免許で運転できるのは、ズバリ**「最大積載量2t車のすべて」**です。 具体的には以下のような、街で大活躍する働く車たちに乗ることができます。

  • 高所作業車
  • パッカー車(ゴミ収集車)
  • 冷蔵車・冷凍車
  • パワーゲート付きトラック(荷台に昇降機がついた車)

これらの車は、現在の普通免許では絶対に運転できません。 そしてここからが重要です。実は、2007年から2017年までの間に普通免許を取った先輩たちが持っている**「準中型5t限定免許」でも、これらの車は運転できない**ケースが多いのです。

【道交法改悪が産んだ「5t限定の闇」】 当時の普通免許(現在の準中型5t限定)は、「最大積載量3t未満・車両総重量5t未満」までOKでした。 しかし、トラックという生き物は、荷台に「冷蔵庫」や「パワーゲート」などの重い架装(装備)を付けると、車自体の重さが跳ね上がります。すると、積める荷物が「2t」のトラックでも、トータルの車両総重量が「5t」をあっさり超えてしまうのです。

それに気づかず、「2トントラックだから普通の免許で乗れるだろう」と勘違いして無免許運転になってしまうドライバーが続出し、社会問題になりました。 この「負の連鎖」を断ち切り、すべての2トントラックを安全・合法に運転できるように生まれたのが、現在の「準中型免許」なのです。食いっぱぐれを防ぐための、まさに救世主と言えますね。

4. 準中型免許を取得するのに必要な「教習時限数」

では、実際に準中型免許を取るにはどれくらいの教習が必要なのでしょうか?お持ちの免許によって変わります。

① 現在免許を持っていない人(または原付のみ)

  • 技能教習:41時限
  • 学科教習:27時限

② 普通自動二輪、または大型自動二輪を持っている人

  • 技能教習:39時限
  • 学科教習:2時限

③ 普通自動車「AT限定」を持っている人

  • 技能教習:17時限
  • 学科教習:1時限

④ 普通自動車「MT」を持っている人

  • 技能教習:13時限
  • 学科教習:1時限

5. まとめ:免許は「1ミリも邪魔にならない」

確かに、教習時限数だけを見ると普通車より時間がかかりますし、その分教習料金も高くなります。

しかし、考えてみてください。とりあえず普通免許を取って、社会人になってから「やっぱり仕事でトラックに乗るから準中型が必要になった」と教習所に通い直した場合、再び高い「入学金」を払うことになり大損してしまいます。 もし、親御さんに教習料金を援助してもらえるチャンスがあるなら、先行投資として「準中型免許」を選択した方が、絶対に将来の自分に返ってきます。

就職活動で有利になるのはもちろん、友達の引っ越しでレンタカーのトラックを借りて大活躍できたり、トラック特有の死角や動きを知ることで、自分自身の普段の運転の「安全性」がグッと高まるという隠れたメリットもあります。あと、「他の人より上位の免許を持ってるぜ」というちょっとした優越感も味わえます(笑)。

私が教習生によく言う言葉があります。 「免許は、1ミリも邪魔になるものではありません。」

持っていて絶対に損はないですし、いつ、どんなタイミングで役に立つか分からないのが運転免許です。チャンスがあるなら、ぜひ上位の免許である「準中型免許」にチャレンジしてみてくださいね!