歩行者横断禁止の道路で園児が横断しようとしたら?ドライバーの正しい対応と交通ルール

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交通ルールその他
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問題

「歩行者横断禁止の道路を、道路左側から園児2人が横断し始めたので、一時停止し、注意を与えて横断をやめさせた。」

答え

⭕️(マル)

解説

歩行者横断禁止の場所で園児が横断しようとした場合、運転者が一時停止して注意を促す行為は、極めて適切な対応です。横断禁止の場所は、交通量が多い、車両速度が速い、見通しが悪いといった理由から、歩行者が渡ると事故につながる危険が非常に高い場所です。

園児は交通ルールの知識や判断力が十分ではなく、「ここは渡ってはいけない場所」という認識を持っていないことも多いです。そうした状況でドライバーがそのまま走行すれば、重大事故につながる可能性があります。

一時停止をして危険を防ぎ、さらに園児に対して「ここは渡ってはいけないよ」と注意を与えたことで、事故の未然防止と教育的な役割を果たしたといえます。


横断禁止場所についての解説

道路標識の一つに「歩行者横断禁止」があります。赤い円形の枠の中に斜線と人物のイラストが描かれており、その下に「横断禁止」と表示されている場合もあります。

こうした場所では、法律上も歩行者が横断することは禁止されています。理由は明確で、以下のようなケースが多いからです。

  • 交通量が多い幹線道路
  • 制限速度が高い道路(50km/h以上など)
  • 交差点の近くで、車両の流れを妨げる可能性がある場所
  • カーブや坂道で見通しが悪い場所

また、近年では「横断禁止」と漢字で書かれた標識に加えて、「わたるな」とひらがなで書かれた補助標識を設置しているケースもあります。

特に子どもや外国人観光客など、標識だけでは意味を理解しにくい人に向けて、視覚的に注意を喚起する工夫です。


歩行者が横断すべき場所

歩行者が道路を横断する際には、原則として横断歩道を利用しなければなりません(道路交通法第12条)。横断歩道以外での横断は「横断禁止」の標識がなくても危険であり、ドライバーとの事故のリスクを高めます。

また、横断歩道のほかにも歩道橋や地下道が設置されている場合は、それらを利用することが推奨されています。特に交通量の多い道路では、歩行者が安全に横断できる設備が整備されているので、必ず利用する習慣を身につけることが重要です。


横断歩道を通過する際のルール

(参考記事:横断歩道を通過する際の注意点, 歩行者優先ルールまとめ

自動車が横断歩道を通過する際には、以下のルールが定められています。

  • 横断歩道の手前では減速し、歩行者がいる場合は必ず一時停止する義務がある
  • 横断歩道を渡ろうとしている歩行者を妨害してはならない
  • 横断歩道に歩行者がいない場合でも、速度を緩めて注意する義務がある

特に最近では「横断歩行者妨害」による取り締まりが全国的に強化されており、違反すれば罰則や反則金が科せられます。


横断歩道がない場所(横断禁止でない場所)を通過する時の注意点

横断歩道が設置されていない道路であっても、歩行者が道路を横断しようとする場合には注意が必要です。法律上、ドライバーは「歩行者の安全を妨げてはならない」と規定されています。

例えば、住宅街や生活道路では横断歩道がない場所を歩行者が渡ることもあります。そうしたときは、以下の点に注意しましょう。

  • 歩行者が立ち止まっている場合は「横断しようとしている可能性」を考慮する
  • 夜間や雨天時は発見が遅れるため、速度を控えめに走行する
  • 特に子どもや高齢者は急な行動をとることが多いため、十分な車間距離を確保する

まとめ

今回の事例「園児が横断禁止の道路を渡ろうとした」というケースは、日常的に起こり得る危険な場面です。ドライバーが適切に一時停止をして注意を促したことは、事故を防ぐうえで非常に正しい判断でした。

横断禁止場所は「歩行者にとって危険な場所」であり、絶対に横断してはいけません。歩行者は必ず横断歩道や歩道橋など安全な施設を利用するべきです。そしてドライバーは、歩行者が交通ルールを理解していない可能性を踏まえ、常に事故防止を最優先に行動しなければなりません。

交通ルールを双方が正しく理解し、守ることで初めて「事故ゼロ」に近づくことができます。園児や子どもたちに対しては、社会全体で「横断禁止=危険である」という意識を共有し、事故を未然に防ぐ努力を続けていくことが大切です。