【学科試験対策】霧の中での安全運転と前照灯の正しい使い方

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問題

「霧のときに運転するときは、視界が極めて悪いので、前照灯を上向きに点灯し、中央線やガードレール、前車の尾灯を目安にし、速度を落として走行する。」


答え

❌(誤り)


解説

霧の中を走行する際は、視界が極めて悪くなるため、速度を落とすことや中央線・ガードレール・前車の尾灯を目安に運転すること自体は正しい対応です。

しかし、設問にある「前照灯を上向きに点灯する」という部分は誤りです。
霧は水滴の集合体であり、ハイビーム(上向きライト)を使用すると光が乱反射して、かえって視界が白くぼやけてしまいます。これでは危険を増大させるだけです。

霧のときに正しく使うべきなのは ロービーム(下向きライト)、そして可能であれば フォグランプ(霧灯) です。


前照灯の上向きと下向きの特徴

上向き(ハイビーム)

  • 照射範囲:前方100メートル以上を照らす
  • 使用場面
    • 街灯がなく暗い郊外道路
    • 対向車や前走車がいない場合
  • メリット:遠くまで見えるので、歩行者や障害物を早めに発見できる
  • デメリット:霧・雨・雪では光が散乱して視界が悪化する

下向き(ロービーム)

  • 照射範囲:前方40メートル程度を照らす
  • 使用場面
    • 対向車や前走車がいるとき
    • 市街地走行
    • 霧・雨・雪など視界が悪いとき
  • メリット:乱反射が少なく、霧の中でも比較的前方を見やすい
  • デメリット:照射距離が短いため、速度超過時は危険

👉 つまり、霧のときは「下向きライト」が正解というわけです。


フォグランプ(霧灯)を使用する

フォグランプは名前の通り「霧」用のランプです。
通常のヘッドライトよりも低い位置に設置され、光を幅広く路面近くに照射します。

  • 特徴
    • 光が拡散しにくく、霧に包まれても視認性が比較的高い
    • 黄色や白色が一般的
  • 使用場面
    • 濃霧、豪雨、吹雪などでロービームでも視界が悪いとき
  • 注意点
    • 常用ではなく、あくまで悪天候時専用
    • まぶしさを抑えて広がりを重視するため、遠くまで照らす力は弱い

フォグランプを点けることで、路肩や白線が浮かび上がり、進行方向をつかみやすくなります。


濃い霧の中を走行する際の注意点

  1. 速度を落とす
    → 視界が狭くなるため、停止距離を考えて余裕を持った速度で走行。
  2. 車間距離を普段以上にあける
    → 前車が急ブレーキを踏んでも追突しない距離を保つ。
  3. 前車の尾灯を目安にしすぎない
    → 「尾灯だけを頼りに走る」と、前車の速度に引きずられてしまい危険。自分の速度管理を優先する。
  4. 追い越しや車線変更は極力避ける
    → 視界が限られる状況では、相手車両の発見が遅れやすい。
  5. 窓ガラスやミラーの曇りを防ぐ
    → デフロスターやエアコンを使い、曇りを取って視界を確保。
  6. 場合によっては安全な場所に停車する
    → 視界が数メートル以下になるような濃霧では、無理に走らず路肩の安全な場所で待機する判断も必要。

まとめ

  • 霧のときに「ハイビーム(上向き)」は誤り。正しくは ロービーム を使用。
  • 可能であれば フォグランプ を点灯して視界を補う。
  • 中央線やガードレール、前車の尾灯は目安になるが、過信せず速度管理を優先。
  • 濃い霧のときは「無理をしない」が最大の安全策。

👉 試験対策としては、「霧のときはロービーム+フォグランプ、速度を落とす」が正解。
👉 実際の運転では、無理に進まず「停車する勇気」も大切です。