高齢ドライバーの事故が社会的な課題となっている今、運転免許を更新するためには「高齢者講習」の受講が必要です。
本記事では、70歳以上の方が受ける高齢者講習について、その種類や料金、受講時期、持ち物、講習内容までをわかりやすく解説します。
1. 高齢者講習とは?
高齢者講習とは、運転免許証の更新時に 70歳以上の方が必ず受講しなければならない講習 です。
特に75歳以上の方には、以下の追加ステップが課されることがあります。
- 認知機能検査(または医師の診断書)
- 運転技能検査(過去3年間に一定の違反歴がある方)
この記事では、上記の検査ではなく「高齢者講習」そのものに焦点を当てて解説していきます。
2. 高齢者講習の種類
高齢者講習は、免許の種類に応じて2種類に分かれています。
講習の種類 | 対象者 | 内容 |
---|---|---|
高齢者2時間講習 | 普通自動車免許をお持ちの方 | 実車指導あり |
高齢者1時間講習 | 二輪・原付・小特・大特のみ所持 | 実車指導なし |
3. 高齢者講習の料金(2025年版)
2025年現在の講習料金は以下のとおりです。
講習の種類 | 時間 | 料金(税込) |
---|---|---|
高齢者2時間講習 | 約2時間 | 6,600円 |
高齢者1時間講習 | 約1時間 | 2,950円 |
注意:受講場所によって料金が異なることがあります
教習所が運転免許試験場の委託を受けている場合は上記の料金ですが、独自実施(認定教育)を行っている教習所では料金設定が自由のため、10,000円を超えることもあります。
4. いつ受講できるの?
高齢者講習は、免許の有効期限の6ヶ月前から受講可能です。
例:
Aさんの誕生日が2025年9月10日 → 有効期限は2025年10月10日
→ 2025年4月10日から講習受講が可能になります。
ただし、有効期限日が土日祝・年末年始などに当たる場合、免許の有効期限が繰り下げられるため、講習の受講開始日も繰り下がります。
早めの予約がオススメ!
2025年現在、団塊の世代の方々が75歳以上を迎えており、講習予約は非常に取りづらくなっています。
案内ハガキが届いたらすぐ予約を取りましょう!
5. 講習時の持ち物
受講当日は以下のものを必ず持参してください:
- 運転免許証
- 高齢者講習のご案内ハガキ(※免許更新通知とは別)
- 黒または青のボールペン
- メガネ(運転用・読書用の両方)
- 運転しやすい服装(サンダル・ハイヒール不可)
- 講習料金(現金)
6. 講習の内容
① 高齢者2時間講習(普通免許あり)
- 実車指導(実技講習)
教習所内のコースを使用した走行指導です。
難しい課題(S字・クランク)はありません。 ▶ 実車指導の詳しい内容はこちら
http://online-ds.jp/2025/07/16/actualvehicleinstruction/ - 運転適性検査(視力など)
- 静止視力
- 動体視力
- 夜間視力
- 水平視野
http://online-ds.jp/2025/07/08/senioreyesight/ - 講義(座学)
- 高齢ドライバーに多い事故傾向
- 地域の交通事情
- 法改正などの最新情報
② 高齢者1時間講習(普通免許なし)
- 運転適性検査(視力)
- 講義(座学)
※2時間講習から「実車指導」が省略された内容です。
7. まとめ|講習は“やめさせるため”ではなく“続けるため”のもの
世間では高齢ドライバーの事故が目立つようになり、「もう免許を返納すべきでは?」という声もあります。
ですが、高齢者講習の本来の目的は、安全に運転を続けるための見直しと気づきの機会です。
- 自分の身体の変化を知る
- 運転技術や判断力の再確認
- 最新の交通ルールの理解
こういった意識を持つことで、「これからも安全に運転していける」ための講習になるはずです。
▶ 実車講習が不安な方へ
「もう運転はしてないけど免許は残したい」という方も多いです。
そんな場合は、普通免許だけを返納し、原付免許を残すという選択もおすすめ。
原付免許のみの所持であれば、実車指導が免除され、視力検査だけで講習が終了します。
✅ 高齢者講習の予約はお早めに
✅ 普段から交通違反のない安全運転を
✅ 講習を「やめるため」ではなく「続けるため」に活用
これからも安全なドライバーライフを続けていきましょう。