【2025年最新版】臨時認知機能検査と臨時高齢者講習|対象者・流れ・費用をわかりやすく解説

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高齢者講習
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はじめに:ある日突然届く「臨時認知機能検査の通知」

75歳以上のドライバーのもとに、ある日突然警察や公安委員会から一通の通知が届くことがあります。

「臨時認知機能検査を受けてください」

この検査は、運転免許の更新時とは関係なく、「ある条件」を満たした場合に強制的に受けなければならない検査です。そして、その検査結果によっては、さらに臨時高齢者講習の受講が義務づけられるケースもあります。

この記事では、

  • 「臨時認知機能検査とは何か」
  • 「どんな違反が対象になるのか」
  • 「講習は誰が受けるのか、何をするのか」
  • 「免除される条件」
    などを、現行制度に基づいて詳しく解説していきます。

1. 臨時認知機能検査とは?

● 概要

臨時認知機能検査とは、75歳以上のドライバーが「一定の交通違反」をした場合に義務づけられる認知機能検査です。

通常の免許更新時に行う検査とは別に、違反がきっかけで発生する“臨時”の検査という位置づけになります。

● 検査の対象者

以下の2つの条件を両方満たす人が対象です。

  1. 75歳以上の運転者
  2. 18種類の特定違反のいずれかを犯した場合

▼ 特定違反(18基準行為)とは?

高齢者の運転特性を考慮し、「認知機能の低下と関係がある」とされる違反が以下です:

  • 信号無視
  • 通行禁止違反
  • 通行区分違反
  • 横断等禁止違反
  • 進路変更禁止違反
  • 踏切への立ち入り
  • 右左折方法違反
  • 指定通行区分違反
  • 優先道路通行妨害
  • 横断歩行者妨害
  • 徐行義務違反
  • 指定場所一時不停止
  • 合図不履行
  • 安全運転義務違反 など

スピード違反や駐車違反などは対象外です。


2. 臨時認知機能検査の中身と判定基準(2025年版)

● 検査内容

  • 自由回答式の記憶テスト(ヒントなしでイラストを思い出す)
  • 手がかり再生(ヒントありでイラストを思い出す)
  • 時間の見当識(今日の日付や曜日を問う)

※検査自体は、通常の認知機能検査と同じ形式で実施されます。

● 判定区分(2025年現在)

点数評価意味
36点以上認知機能低下のおそれなし
36点未満認知機能低下のおそれあり

● 検査費用

1,050円(税込)


3. 検査結果によっては「臨時高齢者講習」が必要に

臨時認知機能検査を受けた後、その結果によっては次のステップとして「臨時高齢者講習」の受講が義務になります。


4. 臨時高齢者講習とは?

● 概要

臨時認知機能検査の結果、認知機能の低下が見られた場合や、前回の検査より評価が下がった場合には、臨時高齢者講習の対象となります。

通知は後日、自宅に郵送で届きます。

この講習は、道路交通法に基づく強制講習であり、受講しないまま放置すると免許停止や取消のリスクがあります。


5. 臨時高齢者講習の内容と料金

● 内容と時間

講習時間対象者(75歳以上)内容概要料金(税込)
2時間普通免許を所持している方運転実技+講義+視力検査6,600円
1時間原付・二輪・大特のみなどの免許を所持講義・視力検査2,950円


6. 臨時高齢者講習の免除対象者

以下に該当する方は、講習の受講が免除されることがあります。

  • 検査の後、他の種類の免許を新規取得した方
  • 有効期限の前1年1か月以内に、すでに臨時検査を受けていた方
  • 臨時検査後に、高齢者講習や通常の認知検査を受けて36点以上だった方
  • 検査の前1年以内に高齢者講習を受けていた方

※通知を受け取った際は、内容をしっかり確認しましょう。


まとめ|臨時検査と講習は「知らなかった」では済まされない制度

高齢ドライバーにとって、臨時認知機能検査と臨時高齢者講習は、いわば**”運転を続けられるかどうかの再審査”**です。

  • 75歳以上で一定の違反(18基準行為)をすると、自動的に検査の対象になる
  • 検査結果によっては講習が必要になる
  • 受講しなければ、免許の効力が停止・取消される

通知が来たら焦らず、しかし速やかに対応しましょう。運転を安全に続けるためにも、自分自身と正直に向き合うことが大切です。


▶ 次回予告

「臨時認知機能検査」と「運転技能検査」で対象となる違反行為の違いとは?
両方に該当する違反をしてしまったらどうなるの?
こんなテーマを解説します。