1. 外国免許切替とは？
外国免許切替（通称：外免切替）とは、外国で取得した有効な運転免許証を、日本国内で有効な運転免許証に切り替える制度のことです。
日本人が長期の海外赴任から帰国する際や、外国人が日本に移住・長期滞在する際によく利用されている制度です。
2. 外免切替制度の背景｜なぜこの制度があるのか？
この制度はもともと、海外出張や長期駐在の日本人向けに設けられたものでした。
例えば：
- 日本の免許の更新期限に間に合わない
- 長期滞在国で免許を取得・更新した場合
このようなケースでも、日本に戻ってから簡単な手続きで再取得できるようにとの配慮からスタートしました。
そのため、これまでは比較的審査・試験の基準が緩やかに設定されていました。
3. 外免切替制度が見直される理由とは？
しかし近年、状況は大きく変わってきました。
① 外国人移住者の増加
日本で働く外国人や定住する人が急増し、それに伴い、外免切替を希望する外国人が急増しました。
② 交通ルール・マナーの乖離
国によっては、日本とはまったく異なる交通ルールや運転習慣が存在します。
にもかかわらず、簡単な手続きで免許が取得できてしまうことから、事故や違反につながるケースが増加し、社会問題化しているのが現状です。
4. 2025年10月からの主な変更点
2025年秋、外免切替試験の採点基準が大幅に変更されることが決定しました。
変更ポイント：
🔴 これまで
- 同じミスを2回以上しない限り減点対象にならないことも多かった
- 外免切替専用の「緩やかな」採点基準が適用されていた
🟡 2025年10月以降
- 日本の仮免許試験と同レベルの採点基準に統一
- 一度のミスでも即減点対象
- 減点が累積すれば、不合格の可能性が高くなる
つまり、「今までより厳しく、精密な運転が求められる」ことになります。
5. 対象となる人は誰？
この変更により影響を受けるのは、以下のような方々です。
- 外国人で、母国の免許から日本免許への切替を希望している人
- 日本人で、海外で取得した免許を日本免許に戻そうとしている人
- これから日本で運転する予定の外国人労働者・留学生 など
特に、「試験免除国でない国」からの切替を行う人は、実技試験が必須になるため、注意が必要です。
6. 今後どう対策すべきか？
これから外免切替を行う予定の方は、以下の対策を強く推奨します。
✅ 日本式の運転に慣れておく
- 日本の教習所や教習指導員によるアドバイスを受ける
- 独特なルール（右左折の位置取り、安全確認手順）を理解する
✅ 練習コースを活用する
- 試験場周辺にある運転練習コースを利用し、実地試験の想定練習を行う
✅ 試験内容を知っておく
- 仮免試験と同等の内容が出ると予測されるため、学科・技能ともに日本の仮免教材で学ぶのが効果的
7. まとめ
2025年10月以降、外国免許切替制度はこれまで以上に厳しくなります。
制度本来の趣旨に立ち返り、今後は日本の交通ルールと運転文化に適応できる人材でなければ、免許取得は困難になるでしょう。
外免切替を考えている方は、ぜひ早めの準備を始めてください。
